研究課題/領域番号 |
19KK0100
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金井 浩 東北大学, 工学研究科, 教授 (10185895)
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研究分担者 |
荒川 元孝 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (00333865)
森 翔平 東北大学, 工学研究科, 助教 (50815149)
高瀬 圭 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60361094)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 動脈内膜弾性板 / 表面粗さ計測 / 超音波医学 / 粥状動脈硬化症 / 医用超音波計測 / 非侵襲的早期診断 / 超音波工学 / 位相差トラッキング法 / 動脈内膜弾性板表面粗さ / 血管内膜弾性板欠損 / 動脈硬化症 / 内膜弾性板 / 位相計測 |
研究開始時の研究の概要 |
超音波を用い,頸動脈や腹部大動脈などの内膜弾性板の表面粗さをサブミクロンオーダで,皮膚から非侵襲的に計測・可視化するため,超音波計測でRF受信信号の位相まで活用すれば,空間分解能をサブミクロンオーダまで向上できる。しかし超音波プローブと動脈壁間の脂肪などの組織は,音速が場所によって不均一であるため,超音波ビームの走査では,動脈内膜の表面粗さの高精度な計測はできない。 そこで,心臓の収縮に伴い動脈壁が周囲の組織とは独立して動脈の軸方向に移動する特性を本課題解決に応用し,超音波ビームを走査せず血管内膜の表面粗さをサブミクロンオーダの高精度で計測できる独自手法を確立する。
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研究成果の概要 |
表面形状をビームごと計測する際に解析範囲をラテラル変位のうち単調増加部分に限定することでビームごとに計測した表面形状の両端で不自然な形状を除外する手法を開発した。さらにビームごと計測した表面形状をラテラル位置1ミクロンごとに補間することで,ビームごとに計測した表面形状のすべてのラテラル位置において均等な重みで誤差パワーを算出し,高さの調整を適切に行う手法も開発した。その結果,単一ビームごとに計測した表面形状の高さ調整後のビーム間ばらつきが低減しin vivoで頸動脈表面粗さを得ることが可能となった。これらの成果はWilhjelm教授の長年の研究も参考にすることで得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高血圧にさらされることで家兎の頸動脈内腔表面が十数μmの粗さを持つことが報告されており,超音波を用いて非侵襲的に頸動脈後壁の内腔表面の形状の変化を計測することで,動脈硬化症の極早期診断へ貢献できる可能性がある。しかし,超音波ビームを走査して得られるBモード断層像では,プローブと血管前壁間の音速不均一領域の影響により,μm オーダの精度で表面形状を計測することが困難である。本研究では,この数マイクロメータの表面形状を非侵襲的に計測することを世界で初めて可能としたもので,学術的意義や社会的意義は大きい。
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