研究課題/領域番号 |
19KK0117
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
武田 実 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (50206992)
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研究分担者 |
前川 一真 神戸大学, 海事科学研究科, 助教 (20760664)
松本 明善 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主席研究員 (50354303)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 液体水素 / 国際水素サプライチェーン / 液体水素運搬船 / 神戸大学・ドレスデン工科大学国際共同研究 / 若手研究者育成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、将来の大量水素消費社会を想定して、高密度・高純度・極低温の液体水素(沸点20 K)を重要なエネルギーキャリアーと捉えて、ドレスデン工科大学との国際共同研究にて次の研究を推進する。すなわち、【A】液体水素の海上製造技術に関する研究、【B】液体水素の海上輸送貯蔵技術に関する研究を推進し、液体水素運搬船を基軸とした国際水素サプライチェーンを構築するための基盤技術開発を目指す。この研究は、水素低温工学とマリンエンジニアリングを融合して、全く新しい「水素マリンエンジニアリング」を創出するとともに、「液体水素国際海上輸送研究拠点」の構築に大きく貢献するものである。
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研究成果の概要 |
【A】液体水素の海上製造技術に関する研究では、蒸発ガスにおけるオルト・パラ組成比の経時変化を明らかにするために、複数のタンクを用いて蒸発ガスを採集し、長期間保存した。オルト・パラ水素分析計を用いて、パラ水素濃度を測定したところ、異常に長いパラ・オルト変換現象が明らかになった。 【B】液体水素の海上輸送貯蔵技術に関する研究では、0.4 MPaGから減圧実験を行ったところ、液体状態(飽和・成層)の違いが、蒸発量や沸騰挙動に大きな影響を及ぼすことがわかった。また、蓄圧振動実験を行ったところ、振動時間が増えるに従って、蓄圧時間が明らかに増加しており、振動による昇圧スピードの抑制効果が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神戸大学とドレスデン工科大学との国際共同研究を通じて、水素低温工学とマリンエンジニアリングを融合した、全く新しい「水素マリンエンジニアリング」を創出するととともに、世界をリードする「液体水素国際海上輸送研究拠点」の構築に大きく貢献することができる。また、「水素マリンエンジニアリング」の新展開を担う若手研究者の育成にも深く関与することができる。 本研究は、液体水素運搬船を基軸とした国際水素サプライチェーン構築のための基盤技術を研究開発することにより、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けたキーテクノロジーを提供する。
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