研究課題/領域番号 |
19KK0357
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藪 浩 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (40396255)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | ハニカムスキャフォールド / ナノ粒子 / メカノトランスダクション / センサー / ナノスキャフォールド / 自己組織化 / ハニカム / ナノラセン / 細胞培養 / スキャフォールド |
研究開始時の研究の概要 |
培養基材の弾性率やナノ~ミクロンスケールの表面構造が幹細胞の接着・増殖・分化に与える影響とその機序を分子レベルで解明することは再生医療・組織工学の分野において非常に重要な課題である。本国際共同研究では、Bordeaux UniversityのOdaらが持つラセン状シリカナノ構造体上での細胞培養技術を基研究に取り入れることで、ラセン状シリカナノ構造体上で培養した幹細胞の分子動態をIn Situ解析することを目的とする。基研究でのミクロンスケール構造上の知見と、本国際共同研究のナノスケール微細構造上の知見を合わせることで、幹細胞分化に影響を与える作用機序を統合的に解明する。
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研究成果の概要 |
渡航先であるBordeaux UniversityのProf. Reiko Odaの研究室に訪問し、ハニカムスキャフォールドとキラルナノマテリアルを複合化した新たな光学活性な発光材料の開発について協議し、今後発展させることについて合意した。また、電場増強による表面増強ラマン散乱能を有する金ナノ粒子コンポジット微粒子について、キラル光であるベクトルビーム分光によりメタマテリアルとしての機能を有することが明らかとなり、さらにそのプラズモン共鳴による光吸収により、高密度の微粒子を作成することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自己組織化により作製されるハニカムスキャフォールドによる細胞の接着・増殖・分化制御は再生医療における重要な課題であり、本研究を通してハニカムスキャフォールドの構造・物性と細胞に与える影響について基礎的な知見を得た。また、金ナノ粒子を高分子微粒子表面に高密度に配列したナノコンポジット微粒子について、イムノアッセイのプローブとしての物性を確認した。これらの成果は医療に応用出来る工学技術の基礎的知見を確立するという意味で非常に重要であり、医療技術における社会要請に応えるものである。また、本研究過程で渡航先であるProf. Odaを東北大学のPIとして招聘できたことは国際共同研究の大きな成果と言える。
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