研究課題/領域番号 |
19KK0367
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電力工学・電力変換・電気機器
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
野崎 貴裕 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (20734479)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2023
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | 近接覚センサ / 力センサ / 平面アクチュエータ / 動作解析 / ロボットリハビリテーション / ニューロリハビリテーション / 機械的インピーダンス / 力入力デバイス / 反復運動 |
研究開始時の研究の概要 |
世界的な高齢化の進行を背景に、脳/神経の可塑性に着目したニューロリハビリテーションによる身体機能の回復に大きな期待が寄せられている。応募者は基課題により力触覚代替と動作代行を実現可能な義手を開発することに成功し、任意の身体部位の動きと任意の身体部位の知覚とを対応付けることを可能にした。本研究では、これをニューロリハビリテーションの領域へと展開することで、麻痺患者の身体機能の回復を目指す。
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研究実績の概要 |
世界的な高齢化の進行を背景に、脳血管障害によって神経症状を患い、長期の後遺症に苦しむ患者の数は増加の一途を辿っている。運動麻痺や感覚障害、言語障害など脳血管障害の後遺症に苦しむ患者は日本国内だけでも300万人以上が存在すると言われており、早急な対応が求められている。こうしたなか、近年の神経科学の成果が新たな突破口を開こうとしている。これまで脳血管障害によって損傷を受けた中枢神経系は回復が困難であると考えられてきた。しかし、脳や神経には外部からの刺激に呼応して、損傷した脳領域の機能を代替する新たな神経回路が生成される性質(=可塑性)が存在することが明らかとなってきた。1998年になり、米国マサチューセッツ工科大学のHermano Igo Krebs氏らにより、ロボット工学を積極的に取り入れたニューロリハビリテーションとしてRobot-aided neuro-rehabilitationの概念が提唱された。Robot-aided neuro-rehabilitationでは、ロボットマニピュレータに仮想的な剛性、粘性、慣性などの機械特性(=機械的インピーダンス)を持たせることによって、患者に物理的な負荷を与え、ニューロリハビリテーションにおける運動訓練の効果を促進することが可能となる。本年度では、フォトダイオードとposition sensitive detectorを用い、対象物の反射率に関わらず距離、角度、力を同時に測定可能な新たな近接覚センサの小型化に取り組むとともに、制御系への実装を行い、有用性を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
米国マサチューセッツ工科大学との共同研究成果として、新たな原理に基づく多機能センサを開発することに成功した。また当該研究成果がIEEE Transactions on Industrial Electronics(Impact Factor 8.236)やIEEJ Journal of Industry Applicationsに掲載されるなど、当初の想定を上回る進捗状況である。
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今後の研究の推進方策 |
当初義手での活用を目的として基課題において開発に成功した「身体の任意の部位の動作と任意の部位の知覚とを対応付ける力触覚代替と動作代行の技術」をニューロリハビリテーションの分野へと大きく発展させ、神経回路の生成に活用する。Robot-aided neuro-rehabilitationの研究を世界的に牽引し、膨大な量の臨床データと知見を有する米国マサチューセッツ工科大学Hermano Igo Krebs氏との国際共同研究の体制を継続し、研究開発を推進する。特に本年度では、距離、角度、力を同時に測定可能な新たな近接覚センサのさらなる機能拡張と小型化に取り組む。せん断力の測定に成功していることから、測定精度の向上と光路設計によるデバイスの小型化を進める。
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