研究課題/領域番号 |
19KT0032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
次世代の農資源利用
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
田村 孝浩 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20341729)
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研究分担者 |
松井 正実 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10603425)
武山 絵美 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (90363259)
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研究期間 (年度) |
2019-07-17 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 農作業安全 / 農作業事故 / 法令・社会制度 / アイルランド / 台湾 / 対面調査 / 経験知 |
研究開始時の研究の概要 |
農業従事者の減少と高齢化が急速に進む今日,我が国の根幹を担う農業の安定性・持続性を保つためにも,農作業事故を抑止することは喫緊の課題である。そこで本研究では,農作業事故を抑止するために,農作業事故により得た経験知を広く集め社会全体で教訓とするための仕組み,つまり農作業事故の情報収集・活用システム構築に向けた課題を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
我が国における農作業事故を取り巻く保険・法制度の現況を整理するとともに,先行する諸外国における農作業安全対策の実態を調査した。その結果,我が国の農業分野においては,法的な根拠に基づいた農作業安全対策や事故原因を究明するための施策,すなわち事故情報を体系的に収集・共有・活用する社会的な仕組みが未整備であることを明らかにした。 先行する諸外国の対策を踏まえ,我が国においても農作業安全に関する法令を制定し,これに基づいた公的機関による事故調査と防止対策の展開,また事故発生時に備えた保険制度の拡充,安全意識向上のための教育の徹底等,農作業事故の問題を社会的な仕組みのなかで捉えることの重要性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国における農作業事故による死亡者数は,農業就業者10万人あたり11.1人と全産業平均の約10倍に相当し,近年は漸増傾向にある。本研究の成果は,これまで農業経営のリスクとして看過されてきた農作業事故の問題を「農業経営のなかで最もシビアで回復不可能なリスクである」と位置づけ,これを抑止するための課題を諸外国で行われている農作業安全対策を踏まえて明らかにしたことにある。
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