研究課題
基盤研究(S)
内軟骨性骨形成は、非常にユニークかつ複雑な生命現象である。その過程は、多種多様な増殖因子やサイトカインならびにその下流シグナルと転写因子により巧緻かつ厳格に制御されている。転写因子Sox9とRunx2は、内軟骨性骨形成過程において必須的役割を果たしている。そこで本研究では、内軟骨性骨形成の分子メカニズムについて検討を行った。まず、転写因子p54^<nrb>が、Sox9の標的遺伝子の写過程とスプライシングをカップリングに重要な役割を担い、内軟骨性骨形成過程に対し密接に関与していることを見出した。またSox9は、Ihh/Gliシグナルと協調して、PTHrP の発現を誘導し、内軟骨性骨形成の後期課程を抑制していることが示された。さらに、転写因子Dmrt2がSox9とRunx2の仲介役として機能し、内軟骨性骨形成を巧みに制御している可能性も見出した。これらの研究成果は、内軟骨性骨形成の分子メカニズムの理解に多大なる貢献を果たすと期待される。
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