Fe-Mn基合金における塑性変形初期過程の複合変形組織観察

• 研究課題/領域番号: 20360318
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 構造・機能材料
• 研究機関: 独立行政法人物質・材料研究機構
• 研究代表者: 澤口 孝宏 独立行政法人物質・材料研究機構, 主幹研究員 (30354161)
• 研究分担者: 小川 一行 独立行政法人物質・材料研究機構, 新構造材料センター, フレッシュキャリア (60370318)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円); 2010年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円); 2009年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円); 2008年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
• キーワード: 耐震・耐環境材料 / マルテンサイト変態 / 双晶変形 / 原子間力顕微鏡 / 透過型電子顕微鏡 / 降伏応力 / 変形双晶 / 電子線後方散乱回折

研究概要

高Mn鋼の耐力に及ぼす変形様式の影響を調査した。三種類のプレート状塑性変形メカニズム(変形誘起γ→εマルテンサイト変態、γ双晶変形、すべり変形)の共通性と相違性に着目して、その発生・発達過程と力学特性への影響が整理できる。いずれの変形様式も{111}最密面上のシアー変位によって形成されるプレート状組織であり、積層欠陥の規則的な積み重なりによって記述される。一方、プレートの発生・発達過程と力学特性には、相変態による格子型・格子定数の変化の有無と、積層欠陥エネルギーやプレート核生成サイトの分布形態によって決まる積層欠陥の拡張幅が、塑性変形開始応力やプレートと他の組織との相互作用に多様な影響を及ぼして、多結晶合金のマクロ特性としての耐力が決定される。

研究成果

• [雑誌論文] Shape memory effect in Fe-Mn-Ni-Si-C alloys with low Mn contents (2011)
  • 著者名/発表者名: Min.X.H, et al.
  • 雑誌名: Materials Science and Engineering A 巻: 528 ページ: 5251-5258
  • 査読あり
• [雑誌論文] Atomic Arrangement of Interphase Boundary between Bainite and Austenite in Fe-Si-C Alloy (2010)
  • 著者名/発表者名: 小山元道, et al.
  • 雑誌名: Materials Transactions 51 ページ: 455-462
  • 査読あり
• [雑誌論文] Continuous Transition of Deformation Modes in Fe-30Mn-5Si-1Al Alloy (2010)
  • 著者名/発表者名: M.Koyama, et al.
  • 雑誌名: Materials Transactions 51 ページ: 1194-1199
  • 査読あり
• [雑誌論文] Continuous Transition of Deformation Modes in Fe-30Mn-5Si-1Al Alloy (2010)
  • 著者名/発表者名: Motomichi Koyama, et al.
  • 雑誌名: MATERIALS TRANSACTIO 巻: 51巻 ページ: 1194-1199
  • 査読あり
• [雑誌論文] Atomic Arrangement of Interphase Boundary between Bainite and Austenite in Fe-Si-C Alloy (2010)
  • 著者名/発表者名: K.Ogawa, T.Sawaguchi, S.Kajiwara
  • 雑誌名: Materials Transactions 51巻3号 ページ: 455-462
  • NAID: 10024405065
  • 査読あり
• [雑誌論文] Isothermal fcc/hcp Transformation in Fe-Si-C-Alloy Thermally Treated at Lower Bainitic Transformation Temperature (2009)
  • 著者名/発表者名: 小山元道, et al.
  • 雑誌名: Materials Transactions 50 ページ: 2778-2784
  • 査読あり
• [雑誌論文] Fe-30Mn-5Si-1Al合金における塑性変形様式の連続遷移 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小山元道, 他
  • 雑誌名: 日本金属学会誌 73 ページ: 174-179
  • 査読あり
• [雑誌論文] Isothermal fcc/hcp Transformation in Fe-Si-C-Alloy Thermally Treated at Lower Bainitic Transformation Temperature (2009)
  • 著者名/発表者名: K.Ogawa, T.Sawaguchi, S.Kajiwara
  • 雑誌名: Materials Transactions 50巻12号 ページ: 2778-2784
  • NAID: 10024405080
  • 査読あり
• [雑誌論文] The effects of thermomechanical treatment on the deformation characteristics of Fe-Mn-Si-Al alloys (2008)
  • 著者名/発表者名: Motomichi Koyama, et al.
  • 雑誌名: Materials Science and Engineering A 497 ページ: 353-357
  • 査読あり
• [学会発表] Deformation and Transformation Behavior of Fe-30Mn-(6-x)Si-xAl(x=0 to3)Alloys (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 1st International Conference on Higt Manganese Steels
  • 発表場所: Grand Hilton Hotel(韓国)
  • 年月日: 2011-05-17
• [学会発表] EBSD analysis on the intersection between HCP martensite plates in an Fe-30Mn-4Si-2Al TRIP/TWIP steels (2011)
  • 著者名/発表者名: 張〓, 他
  • 学会等名: 1st International Conference on Higt Manganese Steels
  • 発表場所: Grand Hilton Hotel(韓国)
  • 年月日: 2011-05-17
• [学会発表] オーステナイト鋼におけるFCC/HCPマルテンサイト変態とFCC変形双晶 (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏
  • 学会等名: 日本金属学会分科会マルテンサイト研究会
  • 発表場所: 筑波大学東京キャンパス
  • 年月日: 2011-02-18
• [学会発表] オーステナイト鋼におけるFCC/HCPマルテンサイト変態とFCC変形双晶 (2011)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会分科会マルテンサイト研究会
  • 発表場所: 筑波大学東京キャンパス(東京都)
  • 年月日: 2011-02-18
• [学会発表] Work hardening behavior with twinning and dynamic strain aging in an Fe-17Mn-0.9C steel (2010)
  • 著者名/発表者名: 小山元道, 他
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会第160
  • 発表場所: 北海道大学,札幌市
  • 年月日: 2010-09-25
• [学会発表] Work hardening behavior with twinning and dynamic strain aging in an Fe-17Mn-0.9C steel (2010)
  • 著者名/発表者名: 小山元道, 他
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会 第160
  • 発表場所: 北海道大学,(北海道)
  • 年月日: 2010-09-25
• [学会発表] Microstructural factors describing the plastic deformation of TRIP/TWIP steels (2010)
  • 著者名/発表者名: ZHANG Xin, et al.
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会第159回春期講演大会
  • 発表場所: 筑波大学(つくば市)
  • 年月日: 2010-03-30
• [学会発表] 各種高Mn鋼におけるεマルテンサイト交差部組織の比較研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏
  • 学会等名: 日本金属学会2010年春期大会
  • 発表場所: 筑波大学(つくば市)
  • 年月日: 2010-03-28
• [学会発表] A Comparative study between ε martensite and γ deformation twin in their effect on deformation behavior of TRIP/TWIP steels (2009)
  • 著者名/発表者名: ZHANG Xin, et al.
  • 学会等名: 日本鉄鋼協会第158回秋期講演大会
  • 発表場所: 京都大学(京都市)
  • 年月日: 2009-09-16
• [学会発表] 引張変形したFe-Mn-Si-Al合金中に生成した板状ε相や変形双晶の交差部組織 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小川一行, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2009年秋期大会
  • 発表場所: 京都大学(京都市)
  • 年月日: 2009-09-15
• [学会発表] マルテンサイト/変形双晶共存型高Mn鋼における変形機構と形状回復の特性の相関 (2009)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2009年春期大会
  • 発表場所: 東京工業大,東京都目黒区
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] Fe-高Mn合金の制震効果に関するシミュレーション予測 (2009)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2009年春期大会
  • 発表場所: 東京工業大、東京都目黒区
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] マルテンサイト/変形双晶共存型高Mn鋼における変形機構と形状回復の特性の相関 (2009)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2009年春期大会
  • 発表場所: 東京工業大、東京都目黒区
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] Fe-Mn-Si基形状記憶合金のAl添加による延性改善のメカニズム (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 形状記憶合金協会
  • 発表場所: ユアーズホテル、福井市
  • 年月日: 2008-11-27
• [学会発表] 鉄系形状記憶合金の新用途-対地震用制振技術の開発と課題 (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 形状記憶合金協会
  • 発表場所: ユアーズホテル、福井市
  • 年月日: 2008-11-27
• [学会発表] Fe-Mn-Si形状記憶合金の可逆的変態誘起塑性に関する段階的組織観察 (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2008年秋期大会
  • 発表場所: 熊本市
  • 年月日: 2008-09-23
• [学会発表] Fe-30Mn-5Si-1Al合金の変動挙動と支配組織因子 (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2008年秋期大会
  • 発表場所: 熊本市
  • 年月日: 2008-09-23
• [学会発表] Fe-Mn-Si形状記憶合金の可逆的変態誘起塑性に関する段階的組織観察 (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2008年秋期大会
  • 発表場所: 熊本大学,熊本市
  • 年月日: 2008-09-23
• [学会発表] Fe-30Mn-5Si-1Al合金の変動挙動と支配組織因子 (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤口孝宏, 他
  • 学会等名: 日本金属学会2008年秋期大会
  • 発表場所: 熊本大学,熊本市
  • 年月日: 2008-09-23