研究概要 |
本研究では,個人属性(親への愛着)の再犯に対する抑止効果が,非行少年たちが生活している地域社会の属性(完全失業率及びその前年との差)にどのような影響を受けているのかを,1991年に日本全国の少年鑑別所に初めて入所した少年6238名を対象として検討した。階層的母集団分割生存分析モデルを用いて解析すると,親への愛着,完全失業率,完全失業率の前年との差の主効果は,いずれも理論的な予測と一致する方向で有意となった。さらに,親への愛着と完全失業率に関する二つの変数の交互作用も有意であることが見いだされた。
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