研究概要 |
当該研究期間において,まずは有限グラフ上の酔歩の被覆時間(全ての頂点を訪問するのにかかる最短時間の期待値)に重きをおき,そこで spider graph というグラフの族に対してある一定の結果を得たものの,より一般のグラフに拡げるためには,スペクトルに関する新たな切り口が必要なことも判明した.ゆえにその後はグラフの幾何とスペクトル構造との相関解析に重心を移動し,そこでグラフ上の散乱問題を通して,隠れたスペクトルともいえる共鳴状態や量子波の散乱ともいえる量子ウォークに関するある程度の結果を得ることができた.
|