ICU看護師への面接および自記式質問紙により、集中治療室での終末期場面における看護師の認識や看護実践を調査した。家族の意思決定に関しては、「家族と共に治療方針を再考する」「看護スタッフ・医師・他医療従事者とのチームワーク」「家族と医師への仲介」が明らかになった。しかし、患者の意思については「家族の希望を優先せざるを得ない」ことにジレンマを感じていた。質問紙調査では、ICUの看取りの評価尺度を米国でのICU版QODD(Quality of dying and death)の使用許可を得て作成した。その後、全国総合病院に調査を実施し、ICU看護師の終末期ケア困難感とICUでの看取りの評価、終末期患者に対する医療ケアに関する認識と意思決定の困難さに関する認識との関連について分析した。
|