神経回路の改変マウスを用いた匂いに対する情動や行動を引き起こす原理の解明

• 研究課題/領域番号: 20680019
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 神経科学一般
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 小早川 高 財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 神経機能学部門, 研究員 (60466802)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• 研究課題ステータス: 完了 (2009年度)
• 配分額: 26,390千円 (直接経費: 20,300千円、間接経費: 6,090千円); 2009年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円); 2008年度: 18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
• キーワード: 行動神経科学 / 神経回路の改変 / 恐怖行動 / 社会行動 / 情動

研究概要

嗅球の背側ドメイン内のそれぞれ異なる位置に存在する嗅覚神経回路によって、匂い分子に対する恐怖情動や行動に加え、各種の社会コミュニケーション反応を司る情動や行動が先天的に制御されていることが明らかになった。各種の嗅覚神経回路の部分的な除去マウスを作製し、匂いに対する様々な反応を定量解析する系を構築した。本研究の成果によって、匂いに対する多様な情動や行動を制御する神経メカニズムを特異的な嗅覚神経回路の機能に基づいて解明する方法が確立した。

研究成果

• [雑誌論文] 哺乳類の匂いに対する情動を先天的に制御する神経回路の発見 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小早川高、小早川令子
  • 雑誌名: 医学の歩み 1 ページ: 19-29
• [雑誌論文] Pre-target axon sorting establishes the neural map topography (2009)
  • 著者名/発表者名: Imai T, Yamazaki T, Kobayakawa R, Kobayakawa K, Abe T, Suzuki M, Sakano H.
  • 雑誌名: Science 325 ページ: 585-590
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pre-target axon sorting establishes the neural map topography (2009)
  • 著者名/発表者名: Imai T et al.
  • 雑誌名: Science 325 ページ: 585-590
  • 査読あり
• [雑誌論文] 匂いに対する先天的な忌避行動を制御する神経回路 (2008)
  • 著者名/発表者名: 小早川高、小早川令子
  • 雑誌名: 細胞工学 Vol.27 ページ: 1131-1138
• [雑誌論文] Spatial arrangement of glomerular molecular-feature clusters in the odorant-receptor-class domains of the mouse olfactory bulb
  • 著者名/発表者名: Matsumoto H, Kobayakawa K, Kobayakawa R, Tashiro T, Mori K, Sakano H, Mori K.
  • 雑誌名: J Neurophysiol (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Spatial arrangement of glomerular molecular-feature clusters in the odorant-receptor-class domains of the mouse olfactory bulb
  • 著者名/発表者名: Matsumoto H et al.
  • 雑誌名: J Neurophysiol (in press)
  • 査読あり
• [学会発表] Neural mechanisms to cotrol odor-evoked emotions and behaviors (2009)
  • 著者名/発表者名: 小早川高
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-12-09
• [学会発表] 嗅覚入力による快・不快情動生成と他感覚入力への影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小早川高
  • 学会等名: 平成21年度生理学研究所研究会(感覚刺激・薬物による不快情動生成機構とその破綻)
  • 発表場所: 生理学研究所
  • 年月日: 2009-10-01
• [学会発表] Neural Mechanisms to control odor evoked emotion and behaviors (2009)
  • 著者名/発表者名: 小早川高
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
• [学会発表] 嗅覚入力による快・不快情動生成と他感覚入力への影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小早川高
  • 学会等名: 平成20年度生理学研究所研究会
• [学会発表] 匂い分子が引き起こす嫌悪感や恐怖感を先天的に制御する神経回路 (2008)
  • 著者名/発表者名: 小早川高
  • 学会等名: 平成20年度生理学研究所研究会
• [学会発表] Molecular feature clusters of glomeruli in the odorant receptor class domains of the mouse olfactory bulb (2008)
  • 著者名/発表者名: 松本英之、小早川高、小早川令子、坂野仁、森憲作
  • 学会等名: 第31回日本神経科学大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
• [学会発表] Possible roles of dorsal-zone olfactory neurons in regulating innate social behaviors in mice (2008)
  • 著者名/発表者名: 小早川令子
  • 学会等名: 第31回日本神経科学大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
• [学会発表] Molecular feature clusters of glomerulus in the odorant receptor class domains of the mouse olfactory bulb (2008)
  • 著者名/発表者名: 松本英之
  • 学会等名: 第31回日本神経科学大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
• [図書] 入門構造生物学 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小早川高, 小早川令子
  • 出版者: 共立出版
• [図書] 医学のあゆみ (2010)
  • 著者名/発表者名: 小早川高, 小早川令子
  • 出版者: 医歯薬出版
• [図書] Aroma Research (2009)
  • 著者名/発表者名: 小早川高, 小早川令子
  • 出版者: フレグランスジャーナル社
• [図書] 細胞工学 (2008)
  • 著者名/発表者名: 小早川高、小早川令子
  • 出版者: 秀潤社
• [備考] 第13回東京大学理学公開講演会猫を怖がらないマウスが教える心の仕組み東京大学駒場キャンパス(2008年5月10日)
• [備考] 生化若手の会2009夏の学校若手ワークショップ猫を怖がらないマウスが教える心の仕組み神戸セミナーハウス(2009年8月28日)
• [産業財産権] 動物用忌避剤 (2010)
  • 発明者名: 小早川高、小早川令子
  • 権利者名: 小早川高、小早川令子
  • 産業財産権番号: 2010-025681
  • 出願年月日: 2010-02-08
• [産業財産権] 動物用忌避剤 (2010)
  • 発明者名: 小早川高, 小早川令子
  • 権利者名: 小早川高, 小早川令子
  • 産業財産権番号: 2010-025681
  • 出願年月日: 2010-02-08
• [産業財産権] 体重調節作用を有する物質の検出方法および不安行動に影響を及ぼす物質の検出方法ならびにそれらに使用する動物 (2008)
  • 発明者名: 小早川令, 子小早川高
  • 権利者名: 小早川令, 子小早川高
  • 出願年月日: 2008-07-09