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礫のネットワーク解析に基づく沿岸混合粒径土砂の移動機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20760324
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 水工学
研究機関東京大学

研究代表者

高川 智博  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (30451785)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2009年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード海岸工学 / 混合粒径 / 漂砂 / 砂礫 / 接触ネットワーク / 個別要素法 / 振動流 / 土砂移動 / ネットワーク
研究概要

現在日本の様々な海岸で砂浜が減少し,大きな社会問題となっている.この研究は,変動帯に位置し,急峻な河川から土砂供給を受けるわが国の海浜環境の特徴である礫サイズの粒子を含む混合粒径場における土砂移動機構を,礫の接触ネットワークという新しい視点から解析し,砂礫共存場での土砂輸送予測を格段に高精度化することを目的とし実施した.まず,任意波形振動流装置において,中央粒径7.3mmの礫と0.27mmの砂の混合比を変え,流速非対称振動流による漂砂量の測定を行った.その結果,礫の体積混合率が約60%を超えると,漂砂量が大きく減少することが明らかになり,砂礫混合土砂の漂砂量に関して,臨界混合比が存在することが示された.次に,臨界混合比付近の混合比にある砂礫の3次元的な粒子間の接触関係を調べるため,個別要素法により混合粒径粒子の充填を行なった.その結果,礫の体積率が臨界混合比に達すると,砂礫混合層内で礫-礫間の配位数が急激に上昇し,礫同士の接触ネットワークが発達する一種の相転移が生じることが明らかとなった.このような混合土砂の粒子間接触ネットワークの相転移に起因する土砂移動量の変化についてはこれまでほとんど議論されておらず,本研究で,このような効果の存在がはじめて定量的に明らかにされたと言える.また,接触ネットワークの相転移の効果を漂砂モデルに組み込むことにより,漂砂量の予測精度が格段に向上することが確認された.本研究では,混合する砂礫の粒径を固定して実験を行っていたため,その適用性には限界がある.しかし,本研究で明らかにした接触ネットワークの効果に着目したより広範な水路実験データを積み重ねることにより,一般の二粒径混合土砂,さらには多粒径混合土砂にモデルを拡張し,より適用性の広い混合砂礫土砂の輸送量に関する予測法の確立が見込まれる.

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 礫のネットワークに着目した, 振動流下における砂礫混合土砂輸送過程の解明2009

    • 著者名/発表者名
      西嶋宏介, 高川智博, 佐藤愼司
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 第56巻

      ページ: 526-530

    • NAID

      130004956338

    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書
  • [雑誌論文] 礫のネットワークに着目した, 振動流下における砂礫混合土砂輸送過程の解明2009

    • 著者名/発表者名
      西嶋宏介・高川智博・佐藤愼司
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 56

      ページ: 526-530

    • NAID

      130004956338

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 礫のネットワークに着目した、振動流下における砂礫混合土砂輸送過程の解明

    • 著者名/発表者名
      西嶋宏介・高川智博・佐藤愼司
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 1(掲載確定)

    • NAID

      130004956338

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 礫のネットワークに着目した, 振動流下における砂礫混合土砂輸送過程の解明2009

    • 著者名/発表者名
      西嶋宏介・高川智博・佐藤愼司
    • 学会等名
      第56回海岸工学講演会
    • 発表場所
      水戸 茨城県立県民文化センター
    • 年月日
      2009-11-18
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 粒子-流体連成計算による堆積物の輸送過程に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      高川智博・西嶋宏介
    • 学会等名
      第58回理論応用力学講演会
    • 発表場所
      東京 日本学術会議
    • 年月日
      2009-06-09
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 粒子流体連成計算による堆積物の輸送過程に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      高川智博・西嶋宏介
    • 学会等名
      理論応用力学講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-06-09
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] (1)高川智博, 西嶋宏介, 粒子-流体連成計算による堆積物の輸送過程に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      高川智博, 西嶋宏介
    • 学会等名
      第58回理論応用力学講演会
    • 発表場所
      日本学術会議, 東京
    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書
  • [学会発表] 礫のネットワークに着目した, 振動流下における砂礫混合土砂輸送過程の解明2009

    • 著者名/発表者名
      西嶋宏介, 高川智博, 佐藤愼司
    • 学会等名
      第56回海岸工学講演会
    • 発表場所
      茨城県立県民文化センター, 水戸
    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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