研究課題/領域番号 |
20H00175
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松本 浩典 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (90311365)
|
研究分担者 |
山口 弘悦 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (00513467)
石川 久美 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (00709173)
粟木 久光 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (30252414)
坪井 陽子 中央大学, 理工学部, 教授 (70349223)
前田 良知 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (80342624)
三石 郁之 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (90725863)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
43,290千円 (直接経費: 33,300千円、間接経費: 9,990千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2020年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
|
キーワード | X線天文学 / X線光学系 / X線望遠鏡 / X線精密分光 |
研究開始時の研究の概要 |
2030年代に打ち上げ予定の大型国際X線天文衛星Athenaは、巨大X線望遠鏡を搭載し、高感度の深宇宙X線精密分光観測を行う。その最大の科学目標は、大規模構造と巨大ブラックホールの形成過程の解明である。しかし、現状のX線望遠鏡のままでは、視野外からの迷光の混入が避けられない。また、X線反射材のイリジウムの吸収端による反射率の低下も大きい。そこで、迷光を防ぐためのプリコリメター、反射率回復のための軽元素オーバーコートの開発を行い、これによりAthenaの科学成果を最大化する。
|
研究成果の概要 |
Athena 計画は、欧州宇宙機構が大型計画に採択した、大型X線天文衛星計画である。巨大なX線望遠鏡、精密撮像分光を可能にするX線マイクロカロリメーター (X-IFU)、広視野を誇るDEPFET (WFI) を搭載する。その規模から、日米の国際協力が必須の計画である。 Athena のX線望遠鏡は、正規の2回反射以外のパスで混入する迷光が非常に多い。この迷光を減少するため、我々は超軽量のプリコリメターの開発を行った。また、望遠鏡の反射材イリジウムのX線吸収端による集光力減少を防ぐため、ダイアモンドライクカーボンなどの軽元素コーティングの基礎開発を行った。また、観測計画立案にも関わった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Athena は、1.どのようにして物質が集積して、今日の大規模構造を形成したのか、2.どのようにして超巨大ブラックホールは成長し、そして宇宙に影響を与えたのか、の解明を目指す。これらのテーマは、「宇宙・物質・空間は何故できたのか」という人類の知的興味に深く関わっており、この課題にX線天文学を通して真っ向から答えようとするミッションである。また、Athenaは2030年代において、ALMA、SKA、TMT などの他の波長の大型観測装置と並んで、宇宙物理学の重要な課題に挑戦するミッションの一つとなる。この研究は、Athena を確実に実行可能なミッションとする意義を持つ。
|