研究課題/領域番号 |
20H00489
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金井 求 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20243264)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2021年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2020年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
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キーワード | 触媒 / 光 / アミロイド / エピジェネティクス / アシル化 / ヒストン / 選択性 / 光酸素化 / クロマチン / アルツハイマー病 / タンパク質修飾 / アセチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
生命の化学反応ネットワークに介入し、生体環境下においてタンパク質の化学構造と機能を人為的かつ思い通りに変換する化学触媒の創製を目的とする。化学触媒がタンパク質翻訳後修飾を担う酵素の機能を代替・拡張することで、新たな生物学研究ツールの創出や疾患治療概念の開拓を目指す。本研究の遂行により、遺伝子コード拡張や遺伝子編集技術と相補的に、生命現象の最上流から下流までを人為的に操作して生命機能を改善することが可能となり、化学および生命科学の基礎・応用分野に対して、極めて広範で高い波及効果を及ぼす。
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研究成果の概要 |
11ヶ月齢のアルツハイマー病モデルマウスに触媒1を静脈内投与し、1時間後に600 nmの光を照射した。この操作を5回繰り返し、マウスの海馬由来サンプルをウエスタンブロッティング法にて評価した。その結果、触媒投与・光照射を行ったマウスにおいて触媒のみを投与したマウスと比較して酸素化による二量体が強く検出され、触媒1はin vivo系においてAβの光酸素化を進行させていることが示唆された。触媒的光酸素化により、マウス脳内のアミロイド量が約30%減少し、これが脳内ミクログリア細胞による酸素化Aβの分解亢進によることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体環境下で機能する化学触媒を創り出すことによって、生命のソフトウエアであるタンパク質翻訳後修飾を操作する基盤技術を創製し、この基盤技術を発展させて、通常は酵素が作り出している生体内化学秩序に対して化学触媒が介入することよって、概念的に新しい疾患治療のモダリティの創造へつなげることの概念実証を達成した。
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