研究課題/領域番号 |
20H00502
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
村上 正晃 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00250514)
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研究分担者 |
田中 勇希 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (50794020)
山崎 理絵 (長谷部理絵) 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 講師 (70431335)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2022年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2021年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2020年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
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キーワード | ゲートウェイ反射 / 自己反応性T細胞 / IL-6アンプ / ストレス / 組織特異的炎症 / 神経-免疫連関 / ニューロモデュレーション / 心理ストレス / 微小炎症 / 臓器不全 / ストレスゲートウェイ反射 / 脳微小炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は中枢抗原特異的T細胞にて生じる中枢炎症モデルを用い、特異的神経回路活性化が、血液脳関門を部位特異的に変容させ、炎症病態を誘導するゲートウェイ反射を発見した。軽度ストレスにて誘導されるストレスゲートウェイ反射では、脳内特定血管部でゲートウェイ反射が生じ、当該T細胞が血中免疫細胞と集積、微小炎症を誘導し、放出されるATPにて上部消化管と心臓に投射する迷走神経が活性化、突然死が誘導した。本提案では、軽度ストレスがどのように血中の自己反応性T細胞と協調して臓器の機能不全を誘導するか、ストレスゲートウェイ反射という独自の視点から詳細に解析する。さらに、ヒト検体でもマウス実験の結果を検証する。
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研究実績の概要 |
ゲートウェイ (G) 反射は、我々が独自に発見した神経免疫連関による組織特異的炎症誘導機構である。R5年度は、ストレスG反射および遠隔炎症G反射の神経回路について、機能マーカー分子の同定と炎症病態誘導機能の評価を行った。また、痛みG反射による実験的自己免疫脳脊髄炎 (EAE) の神経炎症の再発に関与する末梢由来骨髄系細胞の長期生存機構と病態再発機構を解析した。 ストレスG反射では、同反射の起点となる視床下部室傍核 (PVN) の機能マーカー候補として、遺伝子Xを抽出した。ミエリン抗原特異的自己反応性CD4+T細胞存在下で、PVNの遺伝子X発現神経細胞をケモジェネティクスにより活性化させると、脳の特定部位の血管周囲に自己反応性CD4+T細胞が浸潤し、ストレスG反射の一部が再現された。遠隔炎症G反射では、第5腰髄 (L5) 神経細胞のマーカー分子として挙げられていたプロエンケファリン(Penk)の他、より特異的な機能マーカー候補分子として、遺伝子Y、Zを抽出した。L5において、Penkまたは遺伝子Y発現神経細胞をケモジェネティクスにより活性化させると、後根神経節神経細胞の活性化、ATP合成酵素の発現増加、MHCII+細胞の増生が認められ、遠隔炎症G反射が再現された。 CD11b+MHCII+末梢由来骨髄系細胞は、移入EAE誘導後にL5脊髄に集積し、他の免疫細胞よりも長期間生存し、痛みG反射による神経炎症の再発に関与する。これらの細胞はGM-CSF受容体を高発現しており、血管内皮細胞から分泌されるGM-CSFの刺激によりGM-CSF経路が活性化し、長期間生存することが示された。GM-CSF経路を阻害することにより、痛み刺激による移入EAEの炎症病態の再発が抑制されたことから、GM-CSF経路の抑制は、MSなどの再発を伴う神経炎症疾患に対する治療法となる可能性がある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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