研究課題/領域番号 |
20H00521
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分51:ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
竹田 真己 高知工科大学, 情報学群, 教授 (00418659)
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研究分担者 |
中原 潔 高知工科大学, 情報学群, 教授 (50372363)
長谷川 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60282620)
地村 弘二 群馬大学, 情報学部, 教授 (80431766)
渡邊 言也 静岡理工科大学, 情報学部, 准教授 (90637133)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,370千円 (直接経費: 34,900千円、間接経費: 10,470千円)
2023年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2022年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
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キーワード | 記憶 / 睡眠 / fMRI / EEG / tCS |
研究開始時の研究の概要 |
記憶想起中に出現する周波数依存的な協調的脳活動が睡眠中にもリプレイされることで記憶固定が促進されるか検証する。本検証を行うために、高い時空間スケールの脳活動計測と脳活動の位相に合わせたclosed-loop電流刺激法を組み合わせる。記憶想起に関連する脳活動パターンの特徴を深層学習デコーディングネットワークにより同定する。睡眠中の脳活動から記憶想起脳活動パターンを検出し、交流電流刺激法による位相を合致させた外部刺激を行うことで、睡眠後の記憶想起パフォーマンスが増大するか検証する。
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研究実績の概要 |
睡眠中には、記憶の固定とよばれる起きている際に経験した事柄を長期記憶として貯蔵するための情報処理が行われていると考えられているが、いまだ全容解明されていない。我々は、記憶想起中に出現する周波数依存的な協調的脳活動が睡眠中にも再現(リプレイ)されることで記憶固定が促進されるとの仮説を立てた。本研究計画では、ヒトとサルにおいて、高い時空間スケールの脳活動計測と脳活動の位相に合わせたclosed-loop電流刺激法を組み合わせることで、この仮説を検証する。ヒト研究ではfMRIとEEGの同時計測による高い時空間分解能脳活動計測を実現し、サル研究では高密度ECoGによる脳活動計測を行う。記憶想起に関連する脳活動パターンの特徴を深層学習ニューラルネットワークにより同定する。睡眠中の脳活動から記憶想起脳活動パターンを検出し、closed-loop交流電流刺激を行うことで、睡眠後の記憶想起パフォーマンスが増大するか検証する。本研究により、睡眠時リプレイ活動の人為的ブーストを実現し、種横断的な睡眠時リプレイ活動の記憶固定に果たす役割を解明する。本年度は以下の成果を得た。fMRIとEEGの同時計測系による脳活動デコーディングに関する成果をまとめ論文を投稿中である。また、開発したclosed-loopシステムを用いて、睡眠時電流刺激の実験を開始した。実験はまだ完了していないが、現時点でのデータでは、刺激周波数の位相依存的に記憶パフォーマンスが変化することを示している。また、睡眠慣性を対象とした研究も進め、データをほぼ取り終わっている。さらに、サルを用いた共同研究がスタートし、まずはラットを用いた予備的試験を始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトのマルチモーダル脳活動データを用いた脳活動デコーディング研究は終了し、現在論文投稿中である。 また、closed-loopシステムを用いた睡眠時脳活動の位相依存的な刺激実験もデータが着実に蓄積しており、行動学的結果も良好である。 睡眠慣性実験においてもデータ取得がほぼ終了し、脳活動データの解析中である。 実験動物を用いた研究では、11匹のラットからデータを取得している段階である。
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今後の研究の推進方策 |
Closed-loop実験、睡眠慣性実験は本年度中に終了し、論文投稿予定である。実験動物を用いた研究は若干遅れているが、本年度中にラットを用いた予備実験を終了し、サルを用いた実験に移行する予定である。
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