研究課題/領域番号 |
20H00647
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
沖部 奈緒子 九州大学, 工学研究院, 教授 (30604821)
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研究分担者 |
中野 博昭 九州大学, 工学研究院, 教授 (70325504)
菅井 裕一 九州大学, 工学研究院, 教授 (70333862)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2022年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2021年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2020年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
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キーワード | 都市鉱山 / クリティカルメタル / アミノ酸 / 有機酸 / 発酵 / 都市鉱山廃棄物 / 有機浸出剤 / 金属ナノ粒子 / 廃触媒 / 廃基板 / バイオリファイナリ / 有価金属 / Organic leaching / Amino acid / Organic acid / Urban mine waste / Spent catalyst |
研究開始時の研究の概要 |
バイオマス廃棄物を原料に発酵生成した安全な有機分子を、都市鉱山廃棄物からの有価金属浸出剤として開発、浸出した金属イオンは高機能性のバイオナノ粒子として析出回収することで、プロセスに高付加価値を付与する。つまり、鉱農林食の異産業種間で排出する廃棄物を互いに資源循環することで新たな高金属価値を産み出す、産業共生ゼロエミッション・Circular Economy型の湿式製錬プロセス開発に挑む。
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研究成果の概要 |
本研究は都市鉱山廃棄物である廃基板(PCB)、各種廃触媒(SC)を対象とし、無害な有機分子(最終的には廃棄有機物から発酵生成できるもの)を金属浸出剤(“Organic浸出剤”)として利用することを目的とした。PCBからのCu浸出はアミノ酸側鎖の性質により制御され、アミノ酸がCu浸出剤またはCu選択沈殿剤として有効であることを明らかにした。またAu浸出を効率化する新たなアミノ酸と無機浸出剤の相乗効果を報告した。SC浸出においては、クリティカルメタルの選択回収がアミノ酸と有機酸を使い分けにより可能であることを明らかにした。これらの成果を査読付き国際誌に発表し、2件の特許出願を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、これまで学術的に乏しかったアミノ酸の金属浸出剤としての知見を各段に広げ、またアミノ酸側鎖の種類によりCuの浸出剤や選択的沈殿剤として機能が異なることを明らかにし体系的に整理した。また、Auの浸出剤として新規の有機・無機試薬の組み合わせを見出し、Co、Mo、Niなどの有価金属がアミノ酸を利用することで選択的に廃棄物から回収できる目途をつけるなど、新たな学術的知見を提唱した。それだけでなく、各種民間会社からこれらの技術に関する関心を集め、新たな廃棄物試料の提供を受け共同研究に発展するなど、今後の実装の可能性も示唆する社会的意義を見出すものとなった。
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