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耐糖能異常合併妊娠におけるインスリン治療後の新生児低血糖症に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 20H01025
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3180:医療薬学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

下川 頌子  金沢大学, 附属病院, 薬剤師

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
370千円 (直接経費: 370千円)
2020年度: 370千円 (直接経費: 370千円)
キーワード耐糖能異常合併妊娠 / 新生児低血糖症 / インスリン
研究開始時の研究の概要

耐糖能異常合併妊娠では、新生児低血糖症が生じやすいことが報告されている。新生児低血糖症を含む合併症予防のため、耐糖能異常合併妊婦に対しては治療目標血糖値が定められており、インスリン治療等により厳格な血糖コントロールが求められている。しかしながら、耐糖能異常合併妊娠症例において、厳格な血糖コントロールを実施し治療目標血糖値を下回っているにもかかわらず、新生児低血糖症を発症している症例を複数確認した。
そこで、本研究は、耐糖能異常合併妊娠に対するインスリン治療介入後の新生児低血糖症の発症状況について調査し、妊娠・分娩時の母体血糖値やインスリン量等との関連性を検討する研究である。

研究成果の概要

2011年1月-2019年12月までに母体が妊娠糖尿病合併妊娠と診断されインスリン治療介入後に出生した児を対象に電子カルテを用いて後方視的調査を行った。妊娠糖尿病合併妊婦より出生した児10/69例(14.5%)に新生児低血糖症が発現した。本研究では、新生児低血糖症の発現の有無と妊娠期・分娩時のインスリン使用との関連性は認められなかったが、低血糖症発現群で帝王切開率が有意に高く、帝王切開症例について検討したところ、低血糖症発現群で分娩前血糖値が有意に低かった。妊娠糖尿病合併妊娠では、分娩時の母体血糖値が治療目標血糖値の範囲内であっても、より低値の場合に新生児低血糖症を引き起こす可能性が示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

耐糖能異常合併妊娠では、新生児低血糖症などの合併症予防のため厳格な血糖コントロールが求められている。現行の治療目標血糖値は、糖尿病合併妊娠を念頭に作成された管理方針であり、妊娠糖尿病の患者に対して同様の治療を行うことで、過度の治療に繋がる可能性があると懸念されている。本研究により、妊娠糖尿病合併妊娠では、分娩時の母体血糖値が現行の治療目標血糖値の範囲内においても、より低値となる場合には新生児低血糖症を引き起こす可能性が示された。出生後の定期的な新生児血糖値モニタリングにより低血糖症発現に迅速に対応できるよう対策を講じることが重要である。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-03-23  

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