研究課題/領域番号 |
20H01214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館 |
研究代表者 |
小泉 惠英 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 未登録, 副館長 (40205315)
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研究分担者 |
原田 あゆみ 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 課長 (20416556)
打本 和音 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (30812309)
福山 泰子 龍谷大学, 国際学部, 教授 (40513338)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 仏足跡 / タイ / スコータイ / アユタヤー / ラタナコーシン / ボードガヤー / スリランカ / 王権 / 吉祥文様 / ミャンマー / 上座部仏教 / 仏教の聖地 / ボードガヤー式寺院 |
研究開始時の研究の概要 |
東南アジアの古代から近世における仏教聖地の成立と展開の様相を、特に上座部仏教が受容されて以降の東南アジアの仏教信仰にみられる仏足跡信仰とボードガヤー式寺院という2つの要素に注目して研究する。スリランカからタイ、ミャンマーなど東南アジアの各地へ伝播した仏足跡信仰、ならびにインド仏教の聖地ボードガヤーの衰退によって各地に作られたボードガヤー式寺院について、釈迦の聖蹟を模した聖地としての信仰の諸相をさぐり、南アジアと東南アジア各地間の交易や統治、宗教の伝播といった歴史的動態から、その位置づけを考える。
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研究成果の概要 |
インドの仏教聖地がどのように東南アジアで受容されたかについて、仏足跡とボードガヤー式聖地に焦点を当てて調査した。上座部仏教が受容されたミャンマー(バガン王朝)やタイ(スコータイ王朝)では、 釈迦の聖蹟を模した疑似的な仏教聖地が成立した。スリランカとミャンマーに影響を受けたタイの仏足跡の調査では、先行研究に対して新たな知見を示した。また、アユタヤー王朝におけるタイ国内での新たな仏教聖地の創出と王族の信仰、続くラタナコーシン王朝におけるその信仰の継承についても考察した。 ボードガヤー出土の仏足跡、同地に造営された大精舎の小型模型の調査では、意匠や様式の点でミャンマー(バガン)との関連を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ブッダの象徴として信仰されてきた仏足跡が、上座部仏教の東南アジアへの伝播とともにタイで受容された背景として、タイの諸王朝が王権の正統性を誇示するために仏教信仰を利用したことを指摘した。また、スコータイ王朝からアユタヤー王朝、ラタナコーシン王朝に至る仏足跡受容のあり方を時代毎に特徴を捉え、各時代の王権と仏足跡信仰の様相を示した。 ブッダ成道の地ボードガヤーの大精舎の擬似聖地化については、同精舎を模した小型模型の調査により、ミャンマー(バガン)との関連、影響関係について考察した。
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