研究課題/領域番号 |
20H01223
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 嵯峨美術大学 |
研究代表者 |
松本 泰章 嵯峨美術大学, 芸術学部, 教授 (00331702)
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研究分担者 |
中川 晶 京都看護大学, 看護学部, 教授 (10207722)
小林 剛史 学校法人文京学院 文京学院大学, 人間学部, 教授 (30334022)
山本 晃輔 大阪産業大学, 国際学部, 准教授 (60554079)
岩崎 陽子 嵯峨美術短期大学, その他部局等, 准教授 (70424992)
真板 昭夫 嵯峨美術大学, 芸術学部, 名誉教授 (80340537)
杉原 百合子 同志社女子大学, 看護学部, 教授 (90555179)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 匂いのアート / 回想法 / 匂い / アート / 匂いのアート 回想法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アーティストと美学研究者が精神医学・高齢者看護・心理学各分野の研究者とともに学際的研究体制を構築し、高齢者のための匂いのアートを使った記憶想起と、それに伴う発話行為の効果を計測し、高齢者の感情の活性化、発達課題の達成、さらには認知機能維持・向上に資することを目指す。既に本メンバーは先行する「なつかしさを喚起する匂いのアート研究」で成果を上げており、この研究体制と問題を引き継ぐ形で回想法の構築へと発展させる。匂いのアートを用いた回想法で、現代の超高齢社会の問題解決に資する実践的アート研究を実施する。
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研究成果の概要 |
研究グループを『アート制作』『心理』『精神医学・看護』の3チームに分け相互の研究課題や結果を共有しながら進めた。それぞれのチームが匂いを用いることで体験者の記憶が高い確率で蘇ることや、そのことを分かち合うことが体験の質を高めることが確認された。その際、匂いそのものの種別よりも匂いを嗅ぐことの体験事態が記憶想起に大切であることが多くのアンケートから判明したことは大きな発見であった。またそのことを通してナタティブアートの体験キットの改良がすすんだことは大きな成果となった。また心理チームの基礎的な研究もアート作品のオブジェが記憶想起に大きく役立つことが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
かおり有アート作品の鑑賞は、かおり無アート作品の鑑賞に比して、 より、覚醒度、事物の想起、引き戻され感、が高い(強い)ことが 明らかになった。すなわち香りとアート作品の相互の働きが体験者に過去の記憶を導き出すことの有効性が明らかになった。また香りとアート作品によって作られる空間と時間は被験者をよりリラックスさせることが明らかとなり、語り合う内容をより深く共有させ互いの親密度を増した状況を生み出すことが明らかになった。
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