研究課題/領域番号 |
20H01357
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
高浜 秀 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 客員研究員 (60000353)
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研究分担者 |
三船 温尚 富山大学, 芸術文化学部, 客員教授 (20181969)
荒木 臣紀 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 上席研究員 (20537344)
中村 大介 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (40403480)
市元 塁 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (40416558)
林 俊雄 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (50132759)
鳥越 俊行 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 室長 (80416560)
大谷 育恵 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (80747139)
小田木 治太郎 天理大学, 文学部, 教授 (90441435)
宮田 将寛 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 専門職 (90737503)
雪嶋 宏一 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 名誉教授 (00507957)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | ユーラシア草原地帯 / 青銅器 / 中国北辺 / シベリア / 三次元計測 / 初期遊牧民 / フク / カザフスタン / 鋳造法 / 初期遊牧民文化 / ロウ / 金製品 / 東アジア / 鋳造技術 / 草原地帯 / 中国北方地域 |
研究開始時の研究の概要 |
東アジアの青銅器文化は、前2千年紀の初め頃、西方の青銅器文化がユーラシア草原地 帯を通って伝わったことにより始まった。 この研究では、草原地帯各地の青銅器や中国北辺の青銅器を調査し、3D計測やCTスキャン、鋳造実験をも行って鋳造技術を解明する。それに基づいて、どんな技術が具体的にどこからどこへ伝播したか、またどのような性格の伝播であったかを明らかにし、シルクロード以前のユーラシアと東アジアの諸文化間における交流の真の姿を明らかにする。
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研究成果の概要 |
青銅器の鋳造法に関する手がかりを得るため、日本に所在する多数の中国北方系青銅器を三次元計測によって調査した。商代‐カラスク時代に併行する時期の青銅器では、垂飾のためのループや、離型のためと細かな紋様を鋳造するためにも、固体油脂などの消失原型が使用された可能性が推測された。またフクの鋳造においても離型のためや鋳掛による修理のために消失原型が使われた可能性がある。 カザフスタンにおける調査では、特殊な范線をもつ銜が初期遊牧民文化に広がっていたことと、カザフスタンのフクが、中国北辺のフクとは基本的に鋳造法が異なるにも拘らず、幾つかの細かな類似点があることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
青銅器文化の西方から東アジアへの伝播は、ユーラシア草原地帯を通ったものと思われる。ユーラシア草原地帯は、青銅器時代になってからも、そしてまたその後の初期遊牧民文化の時代にも、ユーラシア東西文化の架け橋であり続けた。この研究では、消失原型を用いた鋳造法の存在を論じているが、西アジアには古来蜜蝋を用いた鋳造法があり、どのような関係があるかが問題になるであろう。また鋳造技術と文化の関係であるが、技術と文化が必ずしも一方から一方へ同様に流れるものではないということも、興味あることである。
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