研究課題/領域番号 |
20H01371
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
日下 宗一郎 東海大学, 人文学部, 准教授 (70721330)
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研究分担者 |
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (50569283)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
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キーワード | 縄文時代 / 古人骨 / 同位体 / 食性 / 亜鉛 / マグネシウム / 人骨 / 縄文 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,本州における縄文時代の人骨の安定同位体分析を行うことで,縄文時代人の食性と性別を詳細に明らかにする。そのために,最低限の試料から,多数の同位体データを得るための前処理手法を検討する。そして,亜鉛やマグネシウムなど新規性の高い金属元素の同位体分析を行うことで,食性推定の高精度化や,性別判定の手法の確立を目指す。得られたデータは考古学的な属性と検討を加えることで,縄文時代の社会組織の解明に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究は,本州における縄文時代の人骨の安定同位体分析を行うことで,縄文時代人の食性と性別を詳細に明らかにすることを目的とした。骨試料から亜鉛やマグネシウムを抽出するイオン交換カラムの作成を行った。そして,縄文時代人骨や動物骨の亜鉛やマグネシウム同位体分析を行った。その結果,亜鉛同位体分析によって食物資源の栄養段階の評価を行うことができる可能性が示唆された。マグネシウムや鉄を利用した食資源や性別の判別については,将来的にいくつかの課題を克服する必要があることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人の祖先である縄文時代人の生活や文化を明らかとすることは重要なテーマである。これまでに古人骨のコラーゲンの炭素・窒素安定同位体分析から,縄文時代の食生活の復元が行われてきた。この手法は,有機物であるコラーゲンが残存していると適用可能である。いっぽうで歯のエナメル質に含まれる亜鉛やマグネシウムの同位体比から食性を復元することができれば,残りの悪い化石資料からでもそれが可能となる。よって,新しく亜鉛同位体分析によって,食性復元の可能性が示唆されたことに学術的意義があると考えられる。
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