研究課題/領域番号 |
20H01913
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
山元 一広 富山大学, 学術研究部理学系, 准教授 (00401290)
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研究分担者 |
三尾 典克 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70209724)
森脇 喜紀 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (90270470)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
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キーワード | 重力波 / サファイア / 低温検出器 / 光吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
重力波はアインシュタインが1916年に予言した時空のさざ波である。直接検出は困難を極めたが2015年に初検出が成し遂げられた。さらに重力波望遠鏡の性能を改善し、宇宙の果てまで重力波で見通すことが物理学・天文学の最重要トピックとなっている。 重力波望遠鏡の究極の性能は量子雑音と熱雑音という2種類の雑音で決まる。これらを低減するために、低温(摂氏-253度以下)で光吸収が小さい鏡が必須である。宇宙の果てまで見通すには低温での光吸収を1/50倍程度に低減する必要がある。本研究では低温における鏡内の光吸収を評価するシステムを構築する。これにより光吸収と不純物などの関連を特定づけ、光吸収低減を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は重力波望遠鏡の性能を向上、特に低温での鏡基材(サファイア)の光吸収を低減させるために、低温での光吸収測定装置を開発し、光吸収の原因であると考えられる不純物の種類や量を測定する方法を確立させることである。 寒剤を用いたクライオスタットを開発し、その性能を確認した。光吸収測定のための光学系(クリーンブースを含む)の開発を進めている。 サンプル内不純物の種類や量の測定のためにサファイアサンプルの磁性の温度依存性(2K程度から常温まで)を測定した。不純物起源と思われる磁性の温度依存性を発見した。これから種類や量を解析で導出することを進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重力波による天文学は近年確立された新しくかつホットな分野である。すでに他の手段では得られない様々な宇宙に関する知見を得ることができた。今後さらにこの分野を発展させるために望遠鏡の改良は必須である。この改良に対して本研究およびその後続の研究は貢献することができる。天文学は一般の人の興味をひきやすい分野であるので、科学への興味を引くことに貢献することができる。また光吸収の低減は他の精密測定分野もしくは物性においても重要であり、貢献することができる。
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