研究課題/領域番号 |
20H01991
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
澤木 佑介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (00635063)
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研究分担者 |
大野 剛 学習院大学, 理学部, 教授 (40452007)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | ジルコン / 中新世花崗岩 / LA-ICP-MS/MS / 微量元素組成 / 微量元素 / ゼノタイム置換 / 甲府花崗岩 / 大峯花崗岩 / 南大隅花崗岩 / 堆積岩混入量 |
研究開始時の研究の概要 |
砕屑性ジルコンのU-Pb年代は後背地に存在した火成岩体の年代情報を提供しうる。これに加えてジルコンの母岩の化学情報も得る事ができれば、過去の後背地の理解が飛躍的に進展する。実質的に砕屑性ジルコンの大半は花崗岩から供給されるため、花崗岩内の細分を主眼に置いた砕屑性ジルコン用の母岩推定図が有用と考えている。その先駆けとして、本研究では花崗岩形成時の堆積岩混入量の指標作りを目標に設定する。具体的には、日本の中新世花崗岩を用い、花崗岩とジルコン双方の微量元素濃度を調べ、堆積岩混入量が増えるにつれてジルコン中に増加する微量元素を特定する。
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研究成果の概要 |
本研究では砕屑性ジルコンへの応用を念頭に置き、堆積岩混入量が増えるにつれてジルコン中で濃度変化がみられる微量元素を特定する事を目指した。研究対象は丹沢山地、甲府盆地周縁、大峯地域、紫尾山地域及び大隅半島に産する中新世花崗岩である。それぞれの岩体から堆積岩混入量の異なる複数の花崗岩を採取した。花崗岩からジルコンを分離し、学習院大学に既設のLA-ICP-MS/MSを用いて微量元素濃度測定を行った。その結果、ジルコン中のNb/P値(Ta/P値)、Ce/P値によって、各型から分離されたジルコンが上手く特徴づけられる事が明らかになり、これらが堆積岩混入量の指標として有用であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
花崗岩質な大陸は惑星地球を特徴づけるものである。大陸は堆積岩を作り出し、その中に有機物が取り込まれる事によって大気海洋の酸化に寄与するため、大陸成長の歴史は地球史解読において重要なテーマである。その大陸成長史の研究において砕屑性ジルコンのU-Pb年代は重要な役割を果たしてきたが、年代だけでは大陸がどのような花崗岩で構成されていたのかが分からない。これからの砕屑性ジルコンの測定の際には年代と共にNb, Ce, P濃度を同時にモニターし、本研究で作成したジルコン判別図上で母岩を推定する事により、いつの時代にどのような花崗岩が大陸を構成していたのかを明らかにすることができる。
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