研究課題/領域番号 |
20H02041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
梶原 優介 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (60512332)
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研究分担者 |
木村 文信 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (10739311)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 金属樹脂直接接合 / 成形接合 / ブラスト処理 / 熱水処理 / 加熱処理 / アルミニウム合金 / 亜鉛めっき鋼 / 異材接合 / 亜鉛めっきハイテン鋼 / 金属樹脂接合 / 接合メカニズム / 金属樹脂成形接合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ブラスト処理後に異材援用型熱水処理法を導入して鋼材表面にもナノ構造を創製し,Alのみならず鋼材とエンジニアリングプラスチックの間で引張せん断強度30 MPa,疲労試験強度(1000万回繰返し後のせん断強度)20 MPa以上の成形接合を達成する.加えて,熱水処理などで生成されるナノ構造への溶融樹脂転写の高分子サイズ効果を導き出すとともに,nano-FTIRやTHz偏光計測など新規技術を導入して接合部の樹脂配向や化学結合状態を明らかにし,成形接合における接合メカニズムを解明する.
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研究成果の概要 |
金属表面処理を利用した金属と樹脂の直接接合において,ブラスト/熱水処理によって成形接合技術のせん断強度を20 MPa以上にすること,様々な金属(特にアルミニウムや鋼材)に適した表面処理法,接合法を確立すること,成形接合における寄与因子を統合的に理解することを目指して研究を進めた.その結果,ブラスト処理後に熱水処理による二次処理を行うことによってAlとPBTの20 MPa以上の成形接合を実現し,またSPCCや亜鉛めっき鋼の接合においても加熱処理や熱水処理が有効であることを実験的に示した.また樹脂に添加剤を混入した成形接合と評価により,水素結合が接合において大きく寄与する可能性も示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年は自動車車両や航空機機体の樹脂化がハイピッチで進んでおり,金属と樹脂の直接接合技術は必要不可欠な技術となっている.本研究において,生産ラインと親和性の高いブラスト/熱水処理援用型成形接合技術を実現し,成形現象や接合メカニズムを統合的に解析・評価が進んでいるため,成形接合技術そのものの発展および産業展開に大きく貢献する成果であると言える.特に自動車産業において,金属・樹脂直接接合技術は確実に要求されるが,要素技術を海外から輸入する形になってしまうと国益の観点から見ても大きな損失である.その点を考慮すると,本研究のみならず,金属樹脂接合に関する国内研究開は極めて有意義である.
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