研究課題/領域番号 |
20H02073
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
染矢 聡 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 副研究部門長 (00357336)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 可視化 / 燐光 / 温度 / 低温 / 極低温 / 寿命 / スペクトル / 流れの可視化 / 速度 |
研究開始時の研究の概要 |
石炭からLNGへの転換や液体水素キャリアなどエネルギーの熱効率向上には冷熱の最大活用が重要だが,これまで極低温~0℃の温度分布を計測する術がなかったため効率化が進んでおらず,本研究で任意の作動流体に適用可能な低温の温度速度同時計測法を開発する.低温で感温性を示すトレーサー物質を探索し,この物質を含有する機能性粒子を開発するとともに,低温流体流れの温度速度同時計測を行う.
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研究成果の概要 |
有機と無機の蛍光素材の低温における発光特性を評価して、0℃から-190℃の温度変化に対して、発光強度が二倍以上強くなる物質を、無機蛍光体6種類、金属錯体4種の10種見いだした。金属錯体分子については発光強度が平均で-5%/℃変化したものもあり、発光強度、寿命とも強い温度依存性を示した。これを用いて-60℃~-40℃の温度の伝熱面をパルス通電加熱した際の過渡的な温度変化を行った。金属錯体の場合に温度測定精度±1.29℃、耐食性の強い無機蛍光体の場合は温度測定精度±1.73℃を得た。また、金属錯体を含有する粒子を作成し、-30℃の低温液体流れの温度速度同時計測にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サーモカメラなど他の手法では測定できない低温の温度場計測を実現した.将来の液体水素やLNGなど冷熱が増えているが,その多くを捨てている.極低温の温度分布を利用する学術研究や,冷熱エネルギーを有効活用するための技術開発には本計測技術が不可欠である.また,表面温度だけでなく,低温の流体の温度速度も測定可能となった.本計測手法は,冷蔵冷凍ショーケースのヒートポンプなど低温の冷媒を使う機器の高効率化にも有用である.
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