研究課題/領域番号 |
20H02094
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本田 真也 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90548190)
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研究分担者 |
片桐 一彰 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (70521277)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 電着樹脂含浸法 / 自由繊維形状 / 減衰 / 振動 / 最適化 / 先端複合材料 / 逐次近似最適化法 / 減衰性能 / 最適設計 / 逐次近似最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,高機能な繊維強化複合材の大量生産を可能にする革新的な製造方法を熟成することを目的とする.自由繊維形状の作製には,刺しゅう技術を用いたファイバー縫付機を用い,樹脂含浸には電着技術を応用した独自の電着含浸法を用いる.振動推定には,自由繊維形状に起因する局所的な異方性と板厚を考慮できる手法を考案し,正確な複合材部材のモデル化を可能とする.振動最適化には学習しながら応答曲面を更新する逐次近似最適化法を開発する.
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研究実績の概要 |
昨年度までに複合材平板に対する曲線状繊維束の隙間(Gap)や重なり(Lap)を考慮した板厚の推定手法,振動減衰性能の推定方法の開発を行い,減衰性能を最大化する目的で最適化問題に取り組んだ.得られた最適設計案を基に供試体および他の繊維形状を有する供試体を作製し,実験モード解析により,その減衰性能を計測したところ,得られた最適設計案が最も高い減衰性能を示し,板厚推定手法を含めた最適化手法の妥当性が確認できた. 本年度は,これら一連の確定した手法を,一般的な機械構造で多く利用されている殻(シェル)構造へ拡張した.昨年度までの手法では曲面の等高線を水平面に射影することで,任意の曲線群を表現していた.本年度はその曲線群を有限要素法で利用される形状関数を用いた座標変換により要素ごとの直線繊維を,最適に設計したいシェル要素内に変換した.球,円筒,馬鞍殻状のシェル構造へ本手法を適用し,いずれの場合にも曲線繊維が有効であることを示した. また,電着樹脂含浸法で作製した複合材の板厚方向の電気特性の計測を行った.繊維が電気化学的に被覆されている状態のCFRPでは,絶縁性が高いと期待していたが,実際に計測した結果,電着樹脂含浸法で作製した試験片においても他の手法で作製した試験片と同様の導電性が確認された.一方,天然由来の材料であるセルロースナノファイバーや紙などを層間に挿入することで,絶縁され,平板キャパシタとして利用できる可能性が示された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最適化結果の妥当性を実験により検証できているため順調に進展している.また,本手法で作製した複合材の電気特製まで評価ができている点も順調である.
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今後の研究の推進方策 |
昨年度から引き続き全研究期間を通して,電着樹脂含浸法の体系化,製造複合材の更なる高性能化を目的とした試作と評価実験を行う.本技術は実験パラメータが多数存在し,これまで経験則などあいまいに決めていた各種パラメータの体系化が必要である.パラメータとしては,電着時の電圧,通電時間,また熱硬化時の環境(空気中,真空中),温度,硬化時間などがあり,電着液もエポキシ系やポリアミド系など各種存在するため,液種を片桐氏と分担し,実験計画法に基づくパラメータ管理を行いつつ,作製した試験片の断面観察,引張・曲げ試験および実験モード解析により強度や減衰性能を評価する. また,本年度はシェル構造など三次元的な構造物への適用およびシェル構造に向けた最適設計に取り組んできたが,引き続き本手法の高度化と実験による検証を進める. さらに,一昨年度から効率的な最適化手法の開発を行い,脱メタニューリスティクスを目的に,複合材設計に適した逐次近似最適化法を開発し,複合材設計問題を例題として取り組んでいる.次年度はこれまでに開発したRBFネットワークによる代替モデルを作製する手法に加えて,ガウス過程回帰による代替モデルを作成し,これまでの開発手法との比較を行い,その長短を明確にし,複合材シェル構造や実験計画法へと適用する.
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