研究課題/領域番号 |
20H02193
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木野 久志 東北大学, 医工学研究科, 特任准教授 (10633406)
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研究分担者 |
田中 徹 東北大学, 医工学研究科, 教授 (40417382)
福島 誉史 東北大学, 工学研究科, 准教授 (10374969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | スパイキングニューラルネットワーク / トンネルFET / 不揮発性メモリ / STDP / SNN / ニューラルネットワーク / 半導体メモリ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではシナプスの特性を再現した不揮発性トンネルFETメモリによる大規模ニューラルネットワークの低消費電力化を目指す。近年、脳の階層的情報処理を模したディープニューラルネットワークの活躍は目覚ましいものがある。一方で、神経細胞の発火スパイクの影響まで模したスパイキングニューラルネットワークには次世代の大規模ニューラルネットワークとして高い関心が寄せられており、様々なメモリデバイスによるシナプスの再現が提案されている。本研究ではこれまでのメモリにない特長を有する不揮発性トンネルFETメモリを活用した大規模な超低消費電力ニューラルネットワークを研究開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では次世代の大規模ニューラルネットワークを超低消費電力で構築するためのメモリ素子として不揮発性トンネルFETメモリを提案し、その試作に取り組んだ。 試作した素子は電荷の保持によりシナプスの"重み"保持を再現できることを確認した。また、目標の一つである急峻な立ち上がり特性をトンネルFET構造により実現できることを確認した。そして、ニューロンのスパイクタイミングに依存するシナプス強度の変化であるSTDP特性の再現を試みた。試作した素子は対称性STDPと非対称性STDPの両方の特性を再現できることを確認した。 以上から当初掲げた目標を達成できたと考える。引き続きSNN実現に向けた研究を遂行する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半導体集積回路は、今日の高度情報化社会の基盤技術として多くの人々の生活を支えている。近年では集積回路に脳の神経回路網(ニューラルネットワーク)の動作機構を取り入れ、柔軟な処理に対する性能を向上させようとする取り組みが近年活発に行われている。 しかし、取り扱うデータが大規模になるにつれ、ニューラルネットワークへの大規模化と低消費電力化の要望は増大している。本研究で開発した不揮発性トンネルFETメモリは大規模化と低消費電力化の両立のための有望な候補であり、今後のニューラルネットワークの進展に大きく貢献すると考えられる。
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