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複合劣化した鉄筋コンクリートに対する防食技術の開発と維持管理手順の提案

研究課題

研究課題/領域番号 20H02224
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
研究機関金沢工業大学

研究代表者

宮里 心一  金沢工業大学, 工学部, 教授 (60302949)

研究分担者 伊藤 始  富山県立大学, 工学部, 教授 (10553133)
上原子 晶久  弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (70333713)
斎藤 豪  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90452010)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
キーワード鉄筋コンクリート / 複合劣化 / 塩害 / ASR / 凍害 / 腐食速度 / 維持管理 / 防食 / 付着 / コンクリート
研究開始時の研究の概要

本研究では、「塩害とアルカリシリカ反応(ASR)」あるいは 「塩害と凍害」による複合劣化を対象に、1)物質移動と腐食反応のメカニズムを解明し、塩分浸透速度と腐食速度を定量的に評価する。また、2)鉄筋径の減少および鉄筋とコンクリートの付着強度の低下等を考慮し、部材耐力を解析する。さらに、3)予防保全および事後保全の方法を提案し、効果を検証する。それらを統合し、4)複合劣化に伴う腐食進行と部材性能低下の経時変化を描写する。最後に、5)複合劣化に対応する維持管理の手順を設計する。

研究成果の概要

人は年を取ると、合併症を患うことがある。コンクリート構造物も同様に、長期供用後には、塩害、アルカリシリカ反応(ASR)や凍害の複合劣化が生じる。これまで複合劣化と物質透過性やひび割れ等の関係は評価されてきたが、鉄筋腐食との関係については未解明であった。以上の背景を踏まえて本研究では、塩害とASR、または塩害と凍害により複合劣化した鉄筋コンクリートにおける腐食メカニズムを明らかにした。その結果、水の供給が、複合劣化下の鉄筋腐食速度に影響を及ぼすことが明らかになり、遮水が重要な防食であることを検証した。また、予防保全策として、フライアッシュ(FA)の混和が効果的なことを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

鉄筋コンクリートの複合劣化は、21世紀になって実現象が顕在化し、世界的にも研究が始まったばかりの新分野である。したがって、塩害とASR、また塩害と凍害の影響を受けた鉄筋コンクリートの腐食速度を明らかにした点は、学術的意義と言える。その中で、水の供給の抑制が、複合劣化の進行を遅延させることを明らかにできた点は、インフラの老朽化が社会問題となっている現代の日本において、有効な対策を講じられる社会的意義である。さらに、FAの混和が複合劣化したコンクリートの鉄筋腐食を遅延させることを明らかにできた点は、老朽化対策と副産物の有効活用を兼ねた、時宜を得た社会的意義である。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] CORROSION RATE OF REINFORCED CONCRETE WITH COMBINED DETERIORATION BY CHLORIDE ATTACK AND ASR2023

    • 著者名/発表者名
      Miyazato Shinichi
    • 雑誌名

      Proceedings of International Structural Engineering and Construction

      巻: 9(1)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 塩害とASRの複合劣化が生じたモルタル中鉄筋の腐食速度2022

    • 著者名/発表者名
      菅原典大、宮里心一
    • 雑誌名

      セメント・コンクリート論文集

      巻: 75 号: 1 ページ: 263-269

    • DOI

      10.14250/cement.75.263

    • ISSN
      0916-3182, 2187-3313
    • 年月日
      2022-03-31
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 塩害とASRの複合劣化が生じたコンクリート中鉄筋の腐食速度の評価とFAを用いた抑制策の提案2023

    • 著者名/発表者名
      菅原典大、宮里心一
    • 学会等名
      第77回セメント技術大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 塩害と凍害を同時に受けるモルタル内の鉄筋腐食特性とスケーリング性状2023

    • 著者名/発表者名
      久保田寿々、上原子晶久
    • 学会等名
      第78回土木学会年次学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 塩害とASRの複合劣化が生じたコンクリート中鉄筋の腐食速度とFA 混和の抑制効果2022

    • 著者名/発表者名
      菅原典大、宮里心一
    • 学会等名
      第 69 回材料と環境討論会講演集
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 塩害とASRの複合劣化が生じたモルタル内部鉄筋の腐食速度評価2021

    • 著者名/発表者名
      菅原典大、宮里心一
    • 学会等名
      セメント技術大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] コンクリート構造物の複合劣化2021

    • 著者名/発表者名
      宮里心一
    • 学会等名
      セメント技術大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 補修・補強を省力化した鉄筋腐食の生じたRC部材における電気化学的検討2021

    • 著者名/発表者名
      上原子晶久、伊部颯
    • 学会等名
      土木学会全国大会第76回年次学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 塩害とASRによる複合劣化がモルタル内部の鉄筋腐食に及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      菅原典大、宮里心一
    • 学会等名
      令和2年度土木学会中部支部研究発表会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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