研究課題/領域番号 |
20H02233
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梶田 幸秀 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10403940)
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研究分担者 |
松田 泰治 九州大学, 工学研究院, 教授 (50264065)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | ダイラタント流体 / 緩衝材 / 復元力特性 / 重錘落下実験 / 衝撃緩衝材 / 分離抑制 / 流体解析 / ダイラタント流体材料 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
深層学習の技術を用いて,ダイラタント流体材料の荷重-変形関係を非線形動的応答解析で利用できる数学モデルに置き換え,作成した数学モデルが,主構造物が損傷するような状況でも適用可能かどうかをRCはりの実験結果のシミュレーションにより確認し,橋台と上部構造との衝突に着目した地震応答解析に適用して,ゴム製緩衝材との性能比較を行うことで,ダイラタント流体材料の落橋防止システム用緩衝材として実用性を検討する。
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研究成果の概要 |
ダイラタント流体をRC板の上に設置し,重錘落下実験を行った。天然ゴムブロックを設置した場合との比較より,重錘の衝突時の運動エネルギーが小さいときは,ダイラタント流体の方が衝撃力緩衝効果が高いことを明らかにした。しかし,大地震時の落橋防止システム用緩衝材として用いるには,吸収できるエネルギー量不足は否めず,橋梁用の緩衝材として用いるには,さらなる工夫を要する。また,数値解析においては,載荷時は荷重と変位の関係を直線に,除荷時は大きな剛性で荷重を除荷する復元力モデルを作成し,その荷重-変位関係モデルをOpenSeesに外挿することで,実験でのRC板の最大変位は推定できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイラタント流体を橋梁用緩衝材として用いるためには,ゴム製緩衝材に比べれば,エネルギ吸収量が不足していることが確認されたが,衝突エネルギーが小さい現象では,ゴム製緩衝材に比べて優れた衝撃力緩衝効果を有することを明らかにした。また,限られた実験の範囲内ではあるが,載荷時の荷重と変位の関係は物体の衝突速度にかかわらず2直線で表すことが出来ることを明らかにした。 ゴム製緩衝材と比べても費用は同等か安いものであり,また自然由来の原料しか用いていないため,廃棄したとしても環境に優しい材料であることは社会的には今後利活用される余地が残されているといえる。
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