研究課題/領域番号 |
20H02295
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
横山 裕 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00231689)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 木造床 / 歩行振動 / 予測方法 / 居住性 / 評価方法 / 木造大スパン床 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、木造床の歩行振動の評価に影響する新たな要因を抽出し、S造やRC造建築物の床にも木造床にも共通に適用できる評価指標を提示するとともに、木造床の解析モデルを作成するために必要な知見を体系的に整備して、汎用性の高い予測手法を確立することにより、歩行振動からみた木造大スパン床の評価方法を確立することを目的とする。 評価指標は、試料床および振動台を用いた官能検査を実施て定量化した人間の振動感覚,評価と、振動の加速度波形および変位波形との関係に基づいて提示する。一方、歩行振動の予測方法は、種々の木造床での歩行振動の測定結果に基づいて、これらを再現できる有限要素法モデルの構築方法を確立する。
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研究成果の概要 |
近年採用例が増加している木造大スパン床では、歩行により発生する振動が居住性に悪影響をおよぼすことが懸念される。現行の規準では、振動数,振幅および振動の継続時間に基づいた評価方法が規定されているが、この方法では木造床の歩行振動は適切に評価できない。本研究では木造床特有の床の変形の要因を加えることにより、S造やRC造建築物の床にも木造床にも共通に適用できる評価指標を提示した。また、実在する木造大スパン床を対象に歩行振動を測定するとともに、有限要素法による当該床の解析モデルを作成し、解析結果と測定結果を比較することにより、発生する歩行振動を設計段階で的確に予測するうえで必要となる知見を蓄積した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、歩行振動をはじめとする環境振動の評価には、日本建築学会の「居住性能評価規準」が用いられているが、この規準を木造床に適用すると、実情より悪い評価となることが経験的に指摘されていた。本研究は、従来あまり測定されてこなかった変形に着目し、変形が歩行振動に対する人間の感覚,評価にどのように影響するかを明らかにしたうえで、汎用性の高い評価指標を提示した。また、木造床の歩行振動の予測については、木造床特有の課題の多さから有限要素法などによる解析例自体が非常に少なかったが、本研究では、材料の物性値や異方性の取り扱い、接合部の固定度、入力する歩行加振力の設定など、予測方法の体系化に資する知見を導出した。
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