研究課題/領域番号 |
20H02297
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田中 剛 神戸大学, 工学研究科, 教授 (90243328)
|
研究分担者 |
浅田 勇人 芝浦工業大学, 建築学部, 准教授 (70620798)
高塚 康平 京都大学, 工学研究科, 助教 (90758351)
多賀 謙蔵 神戸大学, 工学研究科, 教授 (40578259)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
|
キーワード | 溶接欠陥 / 梁端溶接接合部 / 欠陥寸法 / 塑性変形能力 / 亀裂進展 / 構造実験 / 有限要素数値解析 / 亀裂開口変位 / フェーズドアレイ探傷 / 寸法効果 / 梁端接合部 / 載荷実験 / 超音波探傷試験 / 合否判定基準 / 工場溶接形式 / 柱梁接合部 / 溶接施工 / 超音波探傷検査 / 実大実験 |
研究開始時の研究の概要 |
鋼構造建築物にとって,接合部の溶接欠陥は,溶接接合にとって避けて通れない課題である。そのため,どの程度の欠陥ならば部材の構造性能を損なわずに許容できるかという合否判定基準が必要となってくる。これには,「鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査規準」が普及している。しかし,当該規準の合否判定基準は,1973年に制定されて以来,溶接技術,検査技術の進歩や建築基準法が変化しても改定されずに現在に至っており,過大な要求となっているケースもあれば,危険側の判定を与えているケースもある。本研究は,溶接欠陥が,接合部の構造性能に与える影響を実験的・解析的に検討し,合理的な合否判定基準を確立することを目的とする。
|
研究成果の概要 |
鋼構造建築物の溶接接合部にとって,溶接欠陥は避けて通れない課題である。そのため,どの程度の欠陥ならば部材の構造性能を損なわずに許容できるかという規定値が必要となってくる。特に梁端フランジの完全溶込み溶接部の欠陥は,骨組の耐震性能に直結する。本研究では,欠陥寸法(高さ,長さ),開先形状(外開先,内開先)およびH形梁の断面寸法(中型,大型)を実験因子とした合計30体の試験体の載荷実験を行うとともに,有限要素数値解析より得られた亀裂開口変位に基づく合理的な欠陥の合否判定基準を提案した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,日本では溶接欠陥の合否判定に「鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査規準(日本建築学会)」が用いられている。しかし,この規準は1973年に制定されたものであり,当時の建築基準法は,許容応力度設計に基づくものであったため,合理性を欠く面を有する。また,本研究で提示した合否判定基準は,構造実験および数値解析より得られた亀裂開口変位を基に,欠陥寸法および欠陥位置と溶接欠陥に起因する延性亀裂の進展を直接関連付けたものであり,鋼構造骨組の安全性の向上に役立つものである。
|