研究課題/領域番号 |
20H02338
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 京都大学 (2022-2023) 京都工芸繊維大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
岩本 馨 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00432419)
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研究分担者 |
石榑 督和 関西学院大学, 建築学部, 准教授 (10756810)
松山 恵 明治大学, 文学部, 専任准教授 (40401137)
高道 昌志 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (40793352)
岸 泰子 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60378817)
初田 香成 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 准教授 (70545780)
高橋 元貴 金沢工業大学, 建築学部, 講師 (90828344)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 都市史 / 空間史 / 復元図 / 空間復元 / GIS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、上述の研究目的に即して、第一に日本の都市空間の通史叙述(とくに近世から現代を中心に)、第二に日本の歴史的都市空間の復元と図化、分析をテーマとしてメンバー全員の報告と討論を通じて進めていきたい。後者の空間復元について二つのレベルを想定している。一つは全体的・一般的復元であり、当該時期を語るうえで重要と考えられる都市について、最新の研究成果を踏まえて全体像の復元を行うものである。もう一つは個別的・詳細復元であり、都市の細部に着目した復元を行い、空間の新たな見方を提示するものである。
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研究実績の概要 |
本年度は研究の3年目として、個別の項目についての図化の試案作成と研究会を実施した。前者については岩本が近世巨大都市のベースマップとして大坂図をGISで作成し、2年目に作成した江戸図・京都図と合わせて三都の図化が完了した。 研究会についてはいずれもオンラインで実施し、5月20日に栢木まどか氏(東京理科大学)を招き、「都市における寺院建築と寺院境内地、墓地の近代化 浅草の事例」の報告をいただいた。震災復興期のRC造納骨堂、浅草寺子院の移転と集合住宅化などについて論じられ、議論を行った。7月8日には野村正晴氏(関西大学)を招き、「財閥と専用オフィス街の形成」の報告をいただいた。法務局資料を用いた三菱財閥による戦前の開発の実態について論じられ、戦前の丸ノ内築形成過程の図化、土地の移動変遷の図化などをめぐって議論を行った。 全体研究会は8月28日に実施し、岩本から『図説・日本都市空間史』の出版を見据え、コンセプト・対象・紙面構成・共通方針についての叩き台を提示し、またこれを承けて11月1日に出版社の編集者ともオンラインで意見交換を行った。これらの議論の結果、とくに近現代については図説を出版するのに先だって、都市空間と図に関する論点を整理する必要性が提起された。そのため近現代担当の松山氏・初田氏を中心に『近現代版・日本都市史入門(仮)』出版企画とその準備研究会に関する打合せを12月、1月、3月と三度にわたり実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
代表者の岩本の職場変更にともない、時間を要する図化作業に十分に時間を割くことができなかった。また近現代パートについては図化をまとめる以前に近現代の都市空間史についての論点整理が必要との意見が提起され、作業方針の転換が必要となったため。
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今後の研究の推進方策 |
都市空間分析についての論点整理の必要性が提起されたこともあり、『近現代版・日本都市史入門(仮)』の出版を見据えた作業を実施したい。合わせて都市空間の図化に関わる研究者を招いての研究会を対面で実施する予定で、すでに打診を進めている。
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