研究課題/領域番号 |
20H02348
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
森 浩一 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90375121)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
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キーワード | スペースデブリ / レーザー推進 / レーザーアブレーション / 静電浮遊 / アブレーション / 液滴分裂 |
研究開始時の研究の概要 |
直径1ー10cmの小型のスペースデブリを除去する方法として、遠隔にレーザービームを照射し、軌道変換に必要な速度増分を与える「レーザーナッジ」の研究が活発に行われている。しかし、ここで見落とされているのが、デブリにハイパワーレーザー光を照射し続ければ、デブリの大部分が液化してしまうという問題である。本研究では、静電浮遊により、実際のスペースデブリと同様の熱的・力学的孤立系を実現する。種々の時間特性を有するレーザー装置を用い、連続照射時の浮遊デブリの相変化と破壊のダイナミクスを観測し、推進力を計測する。
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研究成果の概要 |
本研究では、スペースデブリの軌道変換に関して、2つの目的: (1)低パワー密度の連続レーザー光による推進力を定量的に計測する、(2)溶融状態の固体材料にレーザーを照射した際に生じる推進力を計測することが目的である。結果として、以下のような成果を得た。 (1)新しい静電浮遊装置を作製し、電気・熱・力学的に周囲から絶縁された固体材料にレーザービームを照射し、発生する推力を計測することに成功した。 (2)真空中で溶融状態の金属材料(ジルコニウム、ステンレス鋼、チタン)に低パワー密度連続レーザー光を照射した際に生じる推力計測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)静電浮遊装置を用いて外力を定量的に計測する手法を確立した。 (2)本研究の成果により、固体ターゲットのレーザー照射時の運動について、ターゲット表面の昇華に伴うアブレーション推力を加味した予想が可能となった。これは3Dプリンターなど、粉体へのレーザー照射を行う機器などの挙動をより精密に予測することに役立つ。 (3)理論的には、真空中なら、100W程度の比較的低パワーのレーザー装置を用いて、フォトンの運動量の10000倍程度の推力を発生できる見積もりだが、現状は100倍程度に留まる。今後の継続的な研究により飛躍的性能向上が期待できる成果を得た。
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