研究課題/領域番号 |
20H02414
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川池 健司 京都大学, 防災研究所, 教授 (10346934)
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研究分担者 |
山野井 一輝 京都大学, 防災研究所, 助教 (30806708)
武田 誠 中部大学, 工学部, 教授 (50298486)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 自然災害 / 減災 / 水工水理学 / 洪水氾濫 / 内水氾濫 |
研究開始時の研究の概要 |
今後も発生が懸念される大規模な豪雨災害に対して,高精度なリスク評価のための数値解析モデルを開発する.とくに建物内部への浸水,側溝・小規模水路,氾濫原での土砂堆積の3点に着目し,それらの影響を適切に考慮したモデルを開発するとともに,これまであまり行われてこなかったユニークな水理実験と現地観測によってモデルの裏付けを行う.
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研究成果の概要 |
内部浸水が可能な建物模型を配置した氾濫実験を行ったところ,建物境界を詳細に表現した数値解析モデルでは比較的良好に実験結果を再現することができた.また,建物よりも大きいサイズの格子を用いて,建物を集合的に扱う解析モデルを新たに提案した. また,京都市の小栗栖地域を対象に,道路側溝を考慮した内水氾濫解析モデルを作成し,2013年浸水時の実測浸水深と解析結果を比較して良好な一致が見られた. さらに,氾濫流に含まれる土砂が堆積するモデルを作成し,長野市穂保地区に適用して2019年浸水時の計測データと比較したところ,浸水深はよく一致したものの,土砂堆積厚の再現精度については改善の必要があることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在洪水浸水想定区域図の作成に用いられている解析方法では,建物内部は瞬時に氾濫して外部と同じ水深に達するモデルとなっているが,実験との比較によって,時間差をもった建物内部への浸水,かつ計算効率を考慮した新たなモデルを提案することができた.また,側溝を考慮した内水氾濫解析モデルや,氾濫流に含まれる浮遊砂の堆積モデルも提案することができた.いずれのモデルも,実験結果や現地での実測データを根拠に検証したものであり,その再現精度を保証するものである. これらの研究成果は,洪水ハザードマップの精度向上や,内水ハザードマップの普及,土砂・洪水氾濫リスク評価の普及に大きく貢献するものと期待される.
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