研究課題/領域番号 |
20H02441
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
堀部 陽一 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (80360048)
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研究分担者 |
佐藤 幸生 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80581991)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 電子顕微鏡 / マルチフェロイック / ドメイン / 局所構造 |
研究開始時の研究の概要 |
六方晶マンガン酸化物 h-RMnO3(R:希土類元素)では、ドメインが方向性を持って配列した「トポロジカル・ドメイン(TD)構造」が出現する。このドメイン構造は新しいトポロジカル欠陥であり、学術的な興味が持たれているだけでなく、革新的デバイスなどへの応用が期待されている。本研究では、YMnO3のTD構造における、①生成・消滅に伴うコア近傍の局所構造変化、②電場印加による強誘電ドメイン成分の生成・消滅挙動、③温度変化による構造ドメイン成分の生成・消滅挙動、について透過型電子顕微鏡法を駆使して調べることにより、生成・消滅メカニズムを解明する。その結果からTD構造制御の指針を構築する。
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研究成果の概要 |
最初に、六方晶マンガン酸化物 RMnO3における原料棒の初期組成に着目しMn濃度の変化に伴う単結晶育成の安定性について研究を行った。その結果、Mnの欠損量を制御することで単結晶育成が安定化することが明らかになった。次に得られた単結晶を用いて、本系に出現するクローバーリーフドメイン構造における、外部電場を印加した際のドメイン構造変化について透過型電子顕微鏡法を用いた観察を行った。その結果、大電場印可に伴い、ドメイン幅が線状に減少することが見いだされた。得られた結果と比較するため、ドメイン構造のシミュレーションを試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸化物強誘電体は、電気回路等に必要不可欠な応用上重要な材料であり、様々な材料特性の向上や新奇物質の探索など様々な研究が行われている。本系における大型で良質な単結晶育成条件の確立は、社会的にも意義が大きいと考えられる。また本系におけるドメイン構造は、一般的な強誘電ドメインとは異なるユニークな挙動を示すことが知られており、ドメイン形態や界面物性など注目を集めている。本研究の結果はこれらの特性の理解に貢献すると期待される。
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