研究課題/領域番号 |
20H02538
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井藤 彰 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60345915)
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研究分担者 |
岡部 弘基 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (20455398)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 温熱療法 / ドラッグデリバリーシステム / 磁性ナノ粒子 / ミトコンドリア / がん治療 / 薬物送達システム / がん温熱療法 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は磁性ナノ粒子を腫瘍へ送達し、体外から交流磁場を照射して磁性ナノ粒子を発熱させるガン温熱療法の開発を行ってきた。本研究ではミトコンドリアや核といったオルガネラに送達可能な磁性ナノ粒子を開発し、それらを標的とした加温を行うことでガン細胞の急所を探り、オルガネラを標的とした細胞内局所加温によって腫瘍組織の温度上昇がなくても高い治療効果を発揮する新しい原理のガン温熱療法を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ナノテクノロジーの進歩によって、交流磁場で発熱するナノサイズの磁性粒子(ナノヒーター)が生み出された。我々は工学的な新しいがん治療技術として、生体適合性の高い酸化鉄マグネタイトの磁性ナノ粒子を薬物送達システム(DDS)を駆使して腫瘍へ送達し、体外から交流磁場を照射して磁性ナノ粒子を発熱させるがん温熱療法の開発を行ってきた。本研究ではさらに発展させた細胞内DDSを構築し、ミトコンドリア標的加温を行ったところ、6匹中5匹の腫瘍が完全退縮した。これらの結果から、オルガネラ標的ナノヒーターにより強力ながん温熱療法の開発につながることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交流磁場で発熱する磁性ナノ粒子を使用するがん温熱療法は、腫瘍局所での加温が可能となるため、患者に対する負荷の低い治療となる可能性がある。本研究では、治療効果を高めるための方策として、がん細胞内でストレスセンサーの役割をもつミトコンドリアを特異的に加温する磁性ナノ粒子を開発することに成功した。ミトコンドリア標的型磁性ナノ粒子によって加温された腫瘍は、6匹中5匹が完治するという強力な治療効果が得られ、ミトコンドリアが温熱療法におけるがん細胞の急所の一つであることが示された。これらの成果は、ミトコンドリア標的型磁性ナノ粒子を用いた温熱療法が、がん治療にとって有用であることを示唆している。
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