研究課題/領域番号 |
20H02580
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28040:ナノバイオサイエンス関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山崎 智也 北海道大学, 低温科学研究所, 特任助教 (50735032)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
|
キーワード | 透過型電子顕微鏡 / 溶液セル / タンパク質 / 過飽和度 / 誘電泳動 / 試料冷却TEMホルダー / 放射線分解 / 結晶化 / 氷 / タンパク質結晶 / その場観察 |
研究開始時の研究の概要 |
溶液からタンパク質が結晶化するとき、結晶の種となる結晶核が生成する。この過程を核生成と呼ぶ。近年、その前後の過程において、従来観測されてこなかった現象(結晶核の生成に必要な前駆物質の生成など)が見つかりつつある。本研究ではまず、これらの現象を捉えることが可能な溶液セル透過型電子顕微法において、結晶化の駆動力を制御するための技術を確立する。そして核生成前後の描像解明にアプローチする。
|
研究成果の概要 |
タンパク質の結晶化過程を明らかにするには、高い時間、空間分解能での観察が必要である。この実現が期待できる溶液セル透過型電子顕微鏡法において、結晶化を効率よく生じさせるため、溶液セル内の過飽和度を制御する手法の開発を行った。その結果、放射線分解と貧溶媒を組み合わせる手法、誘電泳動現象を利用する手法、試料を冷却する手法を開発した。また、これらの手法を用いたタンパク質の結晶化への応用について検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶化の物理・化学的メカニズムの解明は長年に渡り取り組まれている学術的に重要な課題である。また結晶化は、創薬に関わるタンパク質分子の構造解析、産業に関わる半導体などの材料開発、地球の熱収支に関わる雲の生成などの基礎であり、社会的に重要な現象である。これを調べるのに有効な溶液セル透過型電子顕微鏡法において、結晶化を能動的に生じさせる手法を開発した。これにより結晶化の瞬間を捉えることが容易になり、結晶化の理解が飛躍的に進展することが期待できる。
|