研究課題/領域番号 |
20H02855
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永次 史 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90208025)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | RNA高次構造 / 選択的アルキル化 / 大規模解析 / RNA標的創薬 / 反応性分子 / 大規模解析法 |
研究開始時の研究の概要 |
non coding RNA(ncRNA)は遺伝子発現制御に重要な働きをもつことがわかってきている。ncRNAには様々な高次構造が存在し、これらを標的としたRNA標的創薬が注目を集めている。しかしRNAは多様な構造を形成するため、強い結合性と高い選択性を併せ持つ優れたRNA結合性小分子の報告例は限られている。さらにRNA高次構造は蛋白質との相互作用により機能を発現するため、この機能阻害には不可逆的に結合する反応性分子が有効に働く。本研究では、RNA-小分子間相互作用大規模解析を可能とする新たなRNA反応性分子結合解析法を構築し特定のRNA高次構造に高い選択性を持つRNA反応性分子を開発する。
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研究成果の概要 |
non coding RNA (ncRNA)は多数の類似した高次構造を形成するため、これらを標的としたRNA結合性小分子の報告例は限られている。本研究ではRNA標的創薬を指向し、多様なRNA高次構造に対して化学反応性を持つ分子の真の選択性解析法の確立及びそれを用いた新しい構造反応性相関研究への展開を目的とした。その結果、標的構造に近接しアルキル化反応が誘起されるOFF-ON型反応性分子であるビニルキナゾリノン誘導体(VQ)を用いて、Barcode microarray法により効率的にアルキル化が進行するRNAの配列情報を得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では標的構造に近接しアルキル化反応が誘起されるOFF-ON型反応性分子を用いて、バーコードマイクロアレイ法により効率的にアルキル化が進行するRNAの大規模配列情報を得ることに成功した。今回、確立した解析手法はPCRを必要とせず、反応性分子に適用可能であり非常に独自性が高い。さらに、本解析法では10万種類以上の配列を含む多様な高次構造を持つRNAライブラリから、合成した低分子が反応する配列を簡便にランク化可能である。合成した反応性分子ごとに反応嗜好性のビッグデータを得られることから、将来的にはRNA標的AI創薬の重要な技術となると期待され社会的な意義も非常に高いと考えられる。
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