研究課題/領域番号 |
20H02861
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
王子田 彰夫 九州大学, 薬学研究院, 教授 (10343328)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 細胞代謝 / ベータ酸化 / 蛍光イメージング / ミトコンドリア / ペルオキシソーム / コバレントリガンド / ケミカルプロテオミクス / コバレントドラッグ / 阻害剤スクリーニング / スクリーニング / がん |
研究開始時の研究の概要 |
本申請研究では、小分子プローブを用いた蛍光イメージングやケミカルプロテオミクスを用いた解析技術および代謝制御分子を新たに開発し、現状において未開拓の状態にある代謝のケミカルバイオロジー研究を発展させる。これらの手法を駆使する事で、生細胞の代謝活性化状態や、細胞集団内の代謝異種性について新たな知見を得ることを目指す。さらに、これらの基礎研究から得られた知見を集約し、がん代謝制御を目指した創薬研究を展開する。
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研究成果の概要 |
本研究では、細胞代謝に関わる様々なケミカルバイオロジー研究を行った結果、脂肪酸のベータ酸化に関わる研究テーマにおいて高い成果を得た。具体的には、まず、脂肪酸のベータ酸化を検出できる蛍光プローブの開発に成功した。この蛍光プローブはマウス肝細胞におけるベータ酸化の活性化状態を蛍光で検出することに世界で初めて成功した。また、脂肪酸のベータ酸化活性を指標した反応性化合物(コバレントリガンド)の細胞系スクリーニングを行うことで、ベータ酸化阻害分子CFA-457を発見した。CFA-457は、細胞中のプロテインXを不可逆的に強く阻害する化合物であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した蛍光プローブは細胞や肝細胞のベータ酸化を簡便に感度よく検出できる優れた機能を有する。今後に本プローブは、様々な生物研究に使われることで代謝に関わる様々な現象を明らかにすることに貢献することができる。一方で細胞代謝を指標したスクリーニングから見出した新規なコバレント阻害剤は、さらに活性を上げることで、プロテインXを高発現するがん幹細胞の増殖を阻害できる創薬へと発展することが期待できる。
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