| 研究課題/領域番号 |
20H02960
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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| 研究機関 | 九州大学 |
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研究代表者 |
穴井 豊昭 九州大学, 農学研究院, 教授 (70261774)
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| 研究分担者 |
渡邊 啓史 佐賀大学, 農学部, 准教授 (40425541)
鈴木 章弘 佐賀大学, 農学部, 教授 (50305108)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| 研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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| 配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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| キーワード | ダイズ / 突然変異体 / フラン脂肪酸 / 明所臭 / 突然変異遺伝子 / 種子成分 / 農業形質 / 油脂品質 |
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| 研究開始時の研究の概要 |
光照射した際、ダイズ油脂に生じる「明所臭」と呼ばれる独特の臭気は、PUFAの酸化とは異なるメカニズムを介して生成されることが、近年明らかになってきた。
そこで、本研究では、①我々がダイズ突然変異体ライブラリーから単離した、「明所臭」の原因と考えられるフラン脂肪酸を種子中に蓄積しない突然変異体を用いて、フラン脂肪酸の生合成に関与する遺伝子の同定を行うとともに、その生合成経路を解明する。 さらに、フラン脂肪酸の植物体における生理機能についても、これまで殆ど報告がないことから。
②フラン脂肪酸がダイズの農業形質に与える影響についても合わせて解析を行い、その生理的な役割の解明を試みる。
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| 研究成果の概要 |
本研究では、ダイズ低フラン脂肪酸突然変異体を用いて、ダイズ油脂中に含まれるフラン脂肪酸の生合成に関与する遺伝子の同定を試み、2種類の原因遺伝子を特定した。このうち1つの遺伝子は、ラン藻のフラン酸合成経路では2段階に異なる酵素が触媒する反応を1分子で触媒できる構造を持つ酵素がコードされていた。また、毛状根形質転換系を用いた過剰発現の結果、得られた2種類の遺伝子は単独でもフラン脂肪酸を合成する活性を示したが、共発現することで相乗的な効果を示した。また、この変異遺伝子を導入したダイズ系統の生育や収量に負の影響は認められず、得られたダイズ油脂からの明所臭の発生もほとんど検出されなかった。
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| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フラン脂肪酸は脂肪酸の構造内にフラン環を有する脂肪酸で、様々な生物種に分布しており、活性酸素除去等に関わっている可能性が示唆されているが、その生合成経路はラン藻の一種で報告があるのみで、植物では全く明らかにされていなかった。一方で、フラン脂肪酸はダイズ油脂中にも含まれているが、油脂への光照射の際にフラン脂肪酸の分解により生じる不快臭である「明所臭」の除去が極めて重要な課題となっていた。そこで、ダイズのフラン脂肪酸合成遺伝子が同定され、油脂中にフラン脂肪酸を蓄積しないダイズが実現すれば、植物におけるフラン脂肪酸の合成経路の解明に加え、ダイズ油脂の商業的価値の向上にも大きく貢献できると考えられる。
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