研究課題
基盤研究(B)
自然免疫の中心的な細胞内受容体であるNLRは、ヒトでは約20遺伝子しか存在しないが、イネでは約500遺伝子も存在する。植物では、遺伝子重複によって多くのNLR遺伝子が生み出され、この遺伝子数の増加は免疫の強化に貢献していると推測されている。増加したNLR遺伝子がどのように新しい機能を獲得し、植物免疫に関与するかは十分に明らかにされていない。本研究では、遺伝子重複により生まれたNLRタンパク質をコードするいもち病菌抵抗性遺伝子Pit1とそのパラログPit2を分子基盤として、遺伝子重複後の2つのNLR遺伝子の進化の過程を解明することにより、ペアNLR型免疫受容体による免疫機構の理解を深める。