研究課題/領域番号 |
20H03002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
大場 裕一 中部大学, 応用生物学部, 教授 (40332704)
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研究分担者 |
新美 輝幸 基礎生物学研究所, 進化発生研究部門, 教授 (00293712)
重信 秀治 基礎生物学研究所, 超階層生物学センター, 教授 (30399555)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 生物発光 / ポストゲノム / ルシフェラーゼ / RNAi / 光コミュニケーション / ホタル / ヘイケボタル / RNAI / 発光器 / ゲノム編集 / 遺伝子進化 / ゲノム / 全ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
我々が2018年に明らかにしたヘイケボタルの全ゲノム解読データを元に、我々の保有するヘイケボタル近交系統Ikeya-Y90を使ってRNAiやCRISPRなどの技術を駆使し、ホタルの発光形質の進化と多様性の理解を目指す。これにより、発光器およびその性的二形がどのように進化したのか、点滅パターンの違いが生み出される原因となる遺伝子の特定、など新奇な形質を多く持つホタルの謎の解明を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、我々の研究によって全ゲノム解読(Fallon, Oba et al., 2018. eLife)されたヘイケボタルのさまざまな発光現象に関わる新奇形質に焦点を当てて研究を行った。 ホタルルシフェラーゼの祖先配列復元の結果、1億年前のホタルの発光を試験管内で再現することに成功した。また、ヘイケボタルの発光パターンを解析した結果、点滅に含まれる「またたき」の意義を明らかにした。pupalRNAiの結果、その発光パターンがdoublesex遺伝子に制御される脳の働きに依存していることが示唆された。黒化変異体の責任遺伝子の解明をゲノムリシーケンスによって行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は2つのプレスリリースを行い、国内新聞各紙、科学雑誌、ウェブマガジン、テレビ番組、ラジオ番組、海外のメディアなどに大きく紹介された。また、一般書籍や科学雑誌の特集号などでも紹介され、広く国民に対する説明責任を果たすことができた。また、国際学会での成果発表や英文総説の執筆も行い、科学コミュニティーに対しても広く成果を知らしめた。ホタルの生態と進化を明らかにしたことで、光を使った生物間のコミュニケーション様式の基本的理解や、新規酵素が出現するメカニズムなど、生物進化の基本原理の理解に貢献した。
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