研究課題/領域番号 |
20H03015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
山田 晋 東京農業大学, 農学部, 教授 (30450282)
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研究分担者 |
横田 樹広 東京都市大学, 環境学部, 教授 (00416827)
三浦 直子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (30647491)
山本 嘉昭 公益財団法人河川財団(河川総合研究所), 河川総合研究所, 河川総合研究所上席研究員 (70645150)
小柳 知代 東京学芸大学, 現職教員支援センター機構, 准教授 (80634261)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | レストレーション / 生態緑化 / リモートセンシング / 土壌理化学性 / 刈り取り残渣 / チガヤ / UAV / イギリス / 河川堤防 / 生態系サービス / 植生復元 / 大規模実証試験 |
研究開始時の研究の概要 |
河川堤防では治水機能向上のため各地で堤防の拡幅が計画・実施されている。本研究では,拡幅工事のない既存堤防では,治水機能の低い植生をチガヤが優占する治水・保全機能の高い植生へ誘導する植生管理手法,また,しばしば外来種の優占化を招く堤防拡幅工事に際しても,同様のチガヤ植生へ誘導できる生態緑化手法を開発する。一方,UAVや衛星画像というリモートセンシング技術を用いて,人の踏査なしに,省力的に堤防における主要な植生タイプの面的分布を広範囲で把握する。これら植生図と植生管理手法に関する知見から管理計画案を策定する。この計画案を実際に大面積で試行し,得られた計画案の実現可能性を作業面から検証する。
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研究成果の概要 |
維持管理予算の縮減に伴い,河川堤防では従来の植生管理の維持が困難になっているが,新たな管理手法は十分に開発されていない。そこで,堤防植生に求められる植生への緑化と管理手法を検討し,リモートセンシングを用いて,主な植生タイプの堤防上の分布を広域かつ面的に把握した。現地調査の結果から,春季および夏季の双方の優占種に基づく堤防の分類が,堤防の治水機能や生物多様性保全機能の高低も反映でき,管理上有益な区分となることが分かった。リモートセンシング調査の結果から,そうした植生区分を,UAVや衛星画像などの技術・解析を用いて分類可能となった。また植生管理試験から,刈り取り頻度と集草の植生への影響を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
速やかな植栽という緑化分野の原則的目標と,植物種多様性の維持・保全という復元生態学の目標を同時に一つの植生管理計画の中に組み込み,河川堤防という様々な植生が混在する立地空間のなかで立地(植生)ごとに植生管理手法を提示することで,双方を加味した面的な植生管理計画を河川堤防全体として可能とする。植生区分に基づいた立地のゾーニングというランドスケープ科学的手法により,緑化工学と復元生態学という2つの研究分野の統合を可能とする。また,管理計画の実地試行を研究計画に含めた,実用性の高い研究である。刈り取り管理が持続される大面積の草地植生は,河川堤防のほか道路法面,鉄道法面の刈り取り地などにも存在する。
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