研究課題/領域番号 |
20H03054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 京都大学 (2021-2022) 北海道大学 (2020) |
研究代表者 |
三谷 曜子 京都大学, 野生動物研究センター, 教授 (40538279)
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研究分担者 |
山村 織生 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (20371784)
綿貫 豊 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (40192819)
山口 篤 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (50344495)
中村 知裕 北海道大学, 低温科学研究所, 講師 (60400008)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 生物多様性 / EBSA / モニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
世界自然遺産地域である知床半島周辺は,低次生産から魚類まで生産性・種多様性が高く,また海鳥や海棲哺乳類などの高次捕食者に加え,漁業も集中する特異な海域である.季節海氷が高い生産性をもたらすと同時に,半島周囲の海底地形がこのホットスポット形成に寄与していると予想されている.漁業と共存するホットスポット形成メカニズムの理解は,生態系保全を念頭に置いた漁業管理に欠かせない.そこで本研究は,海洋物理的特徴がどのようにプランクトンや魚類の分布に影響し,人間も含めた高次捕食者が集まるホットスポットを生み出すのか,その形成機構を明らかにすることで,生物多様性と漁業の双方の維持を目指す漁業管理に資する.
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研究成果の概要 |
本研究は,世界自然遺産地域である知床半島周辺におけるホットスポットについて,海洋物理的特徴がどのようにプランクトンや魚類の分布に影響し,高次捕食者が集まるホットスポットを生み出すのか,その形成機構を明らかにすることで,生物多様性と漁業の双方の維持を目指す漁業管理に資することを目的とした.調査船や観光船を用いた海洋観測と目視調査を実施した結果,夏季の北海道沿岸のオホーツク海では比較的狭い範囲に,異なる複数の水塊と複雑な海底地形が存在することで多様な環境が形成され,高次捕食者にとって重要な採餌海域になっていると考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
知床海域にやってくる季節海氷は,本海域の高い生産性をもたらしていると考えられている.オホーツク海の海氷面積は減少していることから,本海域は地球温暖化が最も顕著に現れる海として注目されている.世界自然遺産地域となっている本海域では,生態系の多様性保全と持続的な水産資源利用や観光などの人間活動の両立を目指しており,今後の環境変動によって,どのような影響を受けるかを予測することが重要である.本海域の高次捕食者の集まるホットスポットと水塊やプランクトン,魚類相との関係を明らかにした本研究の成果は,今後の海域管理について学術的・社会的に大きく貢献するものである.
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