研究課題/領域番号 |
20H03145
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
臼井 達哉 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80727652)
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研究分担者 |
恒富 亮一 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (10420514)
打出 毅 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20327456)
大松 勉 東京農工大学, 農学部, 准教授 (60455392)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | オルガノイド / 膀胱がん / 犬 / 遺伝子解析 / 抗がん剤 / 2.5Dオルガノイド / 尿中細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
イヌの膀胱がんは、悪性度が非常に高く有効な治療法が存在しないことから、新規治療法の開発が獣医療の現場において喫緊の課題となっている。本研究では、新規膀胱がん幹細胞関連遺伝子の機能を解析し、新規治療薬の開発につなげる。さらに、イヌ膀胱がんオルガノイドを用いた新たな培養細胞の創出および臨床検査システムの開発を行うとともに、膀胱がん罹患犬の尿中細菌叢解析によって、オルガノイドの増殖・生存を制御する細菌種を同定し、新たな治療標的とする。これらの多角的な研究を同時に推し進めることで、相乗効果を生み出し、イヌ膀胱がんの早期診断や新規治療法開発におけるパラダイムシフトを目指す。
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研究成果の概要 |
犬正常膀胱オルガノイド培養法を確立し、作製したオルガノイドが膀胱粘膜の組織構造を再現することや、薬剤感受性の個体差を解析可能であることを明らかにした。さらに犬膀胱癌オルガノイドとの遺伝子発現比較解析を実施し、犬膀胱癌オルガノイドにおいて上皮間葉転換経路やp53経路の活性化が示された。また、新たな培養法としてこれまでに確立した2.5Dオルガノイドを改変し、腫瘍組織から直接培養可能な2.5Dオルガノイド培養法を確立し、犬の乳腺腫瘍、血管肉腫、肺がんなど様々ながんに適応可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、国際的に動物実験削減の取り組みが推し進められており、代替試験方法の開発、使用する実験動物数の削減はわが国においても喫緊の課題となっている。がん治療薬開発にはこれまでに、担癌マウスなど様々な疾患モデル動物が作製され、薬剤の長期投与によってどの程度病態の進行が抑制可能かを基準として進められてきた。そのため、膨大な数の動物実験が行われてきた。将来的に伴侶動物のがんオルガノイド細胞を使用して治療薬探索の基盤技術が確立されれば、実験動物の使用を最小限にして薬剤開発を行っていく社会を実現することが可能になるため本研究の社会的意義は非常に大きいといえる。
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