研究課題/領域番号 |
20H03178
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 宮崎大学 (2021-2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020) |
研究代表者 |
岩野 智 宮崎大学, キャリアマネジメント推進機構, 講師 (10734832)
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研究分担者 |
蛭田 勇樹 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (60710944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 生物発光 / イメージング / 非侵襲 / バイオイメージング / in vivoイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者が開発した高感度in vivo生物発光イメージング技術AkaBLI(人工基質AkaLumine+人工酵素Akaluc)は,自由に動き回る動物の深部組織からの発光を非侵襲的に可視化することを可能にした.しかし,この発光シグナルには酵素の存在を示す以外に生物学的な意味はない.細胞の局在や,遺伝子発現を単純に見るというだけでは,技術的広がりに乏しい. そこで本研究課題では,AkaBLIを基に,生体分子の濃度変化や周辺環境によって,発光特性を変化させる生物発光機能プローブを開発し,非侵襲,自由行動下で起こる現象を可視化し,生命現象を正しく理解するための新しい可視化技術を開発することを目指す.
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研究実績の概要 |
in vivo生物発光イメージングの検出感度を飛躍的に向上させる人工生物発光システムAkaBLIを基盤として非侵襲かつ非拘束な生体分子イメージングを可能にする人工生物発光プローブ技術の開発に取り組んでいる。ホタル生物発光反応に基づくAkaBLIシステムは基質(AkaLumine)がATP、Mgイオン存在下において、発光酵素(Akaluc)の触媒作用により、AMP化、酸素化反応が進行し、その結果、発光を生成する。生物発光反応は酵素反応であるから、反応場の環境によって酵素活性(即ち発光活性)が変化する。 そこで昨年度は生物発光現象の酵素反応性を活用した強度変化型生体分子プローブの開発を行った。本年度は、開発したプローブの小型げっ歯類(マウス、ラット)への適応を行った。プローブをCreリコンビナーゼ依存的に発現する組替マウスを利用して、様々な臓器におけるプローブの発現を確認した。また外的刺激に応答し、発光強度が増減すること、すなわち、生体分子の応答を非侵襲的に観察することができた。また、多様なニーズに対応できる生物発光プローブの作動原理構築のため、分割型Akaluc、及び、BRET型のプローブの開発を目指し、基盤的データの取得を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に開発したプローブAが動物個体で機能することを確かめた。またBRET型のプローブの開発を目指し、様々な蛍光タンパク質及び蛍光色素とAkalucの組み合わせ、効率よく波長を変調させる最適なアクセプター色素分子の探索を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
プローブAを利用した実験により生体分子Xの生体内動態に関して興味深い知見を得ており、関連が想定されるパラメーターの多面的な計測により、知見の確度を高め、論文発表を目指す。また、アクセプター色素分子の探索は引き続き進めつつ、別手法でのプローブ設計法の構築を検討する。
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