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葉形質の種内変異は環境順化能力にどのように影響するか?

研究課題

研究課題/領域番号 20H03316
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分45040:生態学および環境学関連
研究機関大阪公立大学 (2022)
東京大学 (2020-2021)

研究代表者

小口 理一  大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (10632250)

研究分担者 日浦 勉  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70250496)
南光 一樹  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40588951)
高橋 俊一  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80620153)
牧野 能士  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20443442)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
キーワード順化能力 / 葉の厚さ / 光合成能力 / 種内変異 / 生態学
研究開始時の研究の概要

地球環境変動に対する生態系の応答が注目されるが、どのような植物がどこまで順化できるのかを正しく説明できる理論は未だ導かれていない。本研究では葉の重要な機能的形質である厚さおよび光合成能力の順化能力が種内でどのように変異しているかを調べ、これらの順化能力に関連する形質・環境・遺伝子を明らかにすることを目的とする。葉の厚さが異なるグループを複数用いて、異なる光・温度環境への順化実験を行う。順化能力のばらつきと各グループの形質・由来地の環境・ゲノム変異との関連を調べることで、葉の厚さと光合成能力の順化能力、ひいては植物の順化戦略を規定するメカニズムおよび生態学的意義に迫る。

研究成果の概要

環境変動に対する生態系の応答が注目されるが、どのような植物がどこまで順化できるのかを予測できるようにするために、植物の順化能力が種内でどう変異しているかを調べ、これらの順化能力に関連する形質・環境・遺伝子を明らかにすることを試みた。ブナの葉脈密度には明確な集団間差が確認され、低緯度由来の集団は、高い気温と蒸散に耐えるために、葉サイズを小さくして、葉脈の太さと密度を高めている事が示唆された。また、最も高緯度に由来する集団の葉が被陰前後で共に他の集団より有意に薄い事が明らかになり、遺伝的解析を行ったところ乾燥耐性に関わる遺伝子の関与が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で主に解析を行った葉の厚さは、葉面積あたりに保有できる葉緑体の量を制限する強い要因である事が知られており、葉面積あたりの光合成能力と特に種内で強い相関を持つ。また、光合成の順化能力にもこの葉の厚さの変化が必要である事が私たちの先行研究から明らかになっている。今回はこの葉の厚さの変異への関与が強く示唆される遺伝子が明らかになったことから、この遺伝子を制御する遺伝子や、この遺伝子によって制御を受ける遺伝子などを調べていくことで、どのような植物がどのように将来の環境変動に応答できるかの推測や、環境変動に強い作物などの育種に将来的に応用されていくと期待される。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 共通圃場での被陰実験による葉の厚さの光応答と種内変異の解析2022

    • 著者名/発表者名
      小口理一、 南光一樹、 高橋俊一、 牧野能士、 日浦勉
    • 学会等名
      第86回日本植物学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 共通圃場実験における葉の厚さの種内変異と光応答2022

    • 著者名/発表者名
      小口 理一、南光 一樹、高橋 俊一、牧野 能士、日浦 勉
    • 学会等名
      第69回日本生態学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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