研究課題/領域番号 |
20H03370
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
稲垣 冬彦 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (80506816)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | Z型配位子 / 塩化銅 / 塩化金 / 触媒 / 環化反応 / 分子間反応 / 銀塩 / 向山アルドール反応 / 触媒反応 / 金属 / 異常高酸化数 / 金属錯体 / 金触媒 / 銅触媒 / 光学活性 / 金属触媒 / C-C結合形成反応 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、電子受容性を持つZ型配位子が隣接金属の電子密度を低下し、その触媒反応の活性を高める働きがあることを見出した。今回、高酸化数を持つ金属にZ型配位子を導入すれば、その金属がさらに”酸化”され、擬似的な異常高酸化数をもつ金属錯体が合成可能となり、新しい反応場の構築が可能なのではないかと考え、新規錯体の合成と触媒反応開発を行う。
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研究成果の概要 |
(Au→B)8型の電子配置を有するAu(DPB)Cl3を合成し、この金錯体とAgSbF6から調整したAu(DPB)(SbF6)3触媒をイン-インドール基質との環化反応に適用したところ、スピロ構造を含む7/5/7員環の3環式構造を有する生成物が得られることを見出した。また、Z型配位子を有する銅触媒Cu(DPB)Cl3 の合成を試みた結果、目的の錯体は得られなかったものの、代わりにカチオン過剰型のカンターイオンを持つ[(PBP)CuCl3]2錯体が生成し、その触媒が、ケテンシリルアセタール基質とケトン基質との向山-アルドール反応に有効であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は、従来合成不可能とされてきた異常抗酸化数を有する金属錯体の合成に一石投じるものとなるばかりでなく、その触媒反応が新たな反応性を提供する有効性をも提供するに至った。今後、X線結晶構造解析による異常抗酸化数の証明や簡便合成法の確立、触媒反応による新規反応性創出といった展開が可能であり、学術的意義は大きい。また、従来困難な触媒反応開発への展開可能性も有し、大きな社会的意義も秘めている。
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