研究課題/領域番号 |
20H03402
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 北里大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
前田 和哉 北里大学, 薬学部, 教授 (00345258)
|
研究分担者 |
小田 竜也 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20282353)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
|
キーワード | 消化管吸収 / crypt / ヒト新鮮消化管 / 経細胞輸送 / Ussing chamber / 代謝酵素 / トランスポーター / バイオアベイラビリティ / 消化管吸収予測 / 薬物トランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
本来なら廃棄される手術残余のヒト新鮮消化管検体を利活用し、消化管組織を用いたUssing chamber法による透過性予測や消化管検体より単離したcrypt細胞(消化管細胞の前駆細胞)をtranswell上で消化管上皮細胞に分化させるin vitro実験系を構築し、創薬過程において、これまで適切な実験系がなかったヒトでの医薬品の消化管吸収の評価において、より予測精度の高い新規実験系およびin vitro試験の結果をin vivo消化管吸収率に理論的に変換する数理モデルとの統合システムを実現化する。
|
研究成果の概要 |
現在のヒト消化管吸収率の予測は、動物実験における種差の問題や、不死化細胞とヒト小腸細胞の代謝酵素・トランスポーターの遺伝子発現の差異の問題から、予測性は必ずしも良好とはいえない。本研究では、新規実験系として、ヒト手術残余検体の利活用を着想した。その結果、複数の代謝酵素・トランスポーターの発現量・機能が比較的維持されていた。またCYP3A基質薬物の消化管代謝回避率をin vitro実験の結果から良好に予測できた。また、消化管のトランスポーターの偏在に由来する物質吸収の領域差や転写誘導の観察にも用いうることを確認し、薬物の消化管吸収特性を把握するのに適した新規実験系となりうることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経口薬の開発において、前臨床段階におけるヒト消化管吸収の定量的予測は重要な因子の一つである。しかしながら、これまでの手法では代謝酵素・トランスポーターの基質薬物に関しては予測性が良好ではない。本実験系は、ヒト消化管の吸収特性をよりよく再現可能な状況になっていることが見えてきた。よって最終的に我々の実験系は既存の実験系と置換しうるものであり、広く創薬現場における消化管吸収の予見性を高めるツールとして応用可能であると考えている。
|